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民族教育への差別、国連に

在日本朝鮮人人権協会事務局 宋恵淑さん

 28日にスイス・ジュネーブで開かれる国連子どもの権利条約委員会日本政府報告書審議に参加する。「今回は女性同盟のオモニたちも同行する。朝鮮学校に通う子どもたちへの助成金の問題、スクールゾーンの設置、東京朝鮮第2初級学校の土地問題などについて話し、各国の代表たちに北と南、そして日本をつなぐ次世代の子どもたちを育てるオモニたちの生の声を届けたい」と話す。

 人権問題に関心をもつようになったのは1991年、南朝鮮の元「従軍慰安婦」だったハルモニが日本政府を相手取り訴訟を起こしたことがきっかけだった。「ハルモニたちの気持ちに報いたい」との思いに突き動かされて、国際的にどう取り組んで行くのかを学ぶため英国の大学院にも留学、NGO活動に励んだ。日本軍性奴隷制の問題が日本では「過去のこと」とされているが、それは「今も世界中で続く女性に対する性暴力の問題と通ずるもので過去のことではない」と指摘する。

 「今や『従軍慰安婦』はJugun Ianfu≠ニして『国連公用語』になるほど問題視されている。戦争犯罪、性犯罪の深刻さは、先進国、旧植民地国などの違いを乗り越えて、女性が共に取り組める課題でもある」

 大切なのは当事者自身がその実状を国際社会に訴えることだと語る。「在日同胞が置かれている状況はまだまだ深刻。1世たちの権利獲得運動の精神を忘れることなく、一歩いっぽ確実に前進していきたい」。

[朝鮮新報 2004.1.28]