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くらしの周辺−変わらないウリパンチャン

 ナムル、トルキム、キムチが大好きな子どもはうちの息子だけではないと思う。

 もうすぐ2歳になるわが息子は、食卓に並ぶウリパンチャンをいつも欲しがる。

 ナムル、トルキムは食べさせても、キムチは辛すぎてあげられない。

 あまりにも欲しがるので箸の先にちょこっと唐辛子をつけて舐めさせると、「から〜い」という表情をしながらまたすぐ欲しがる。

 うちの子どもだけかと思っていたら、親戚の子どもも蟹チゲの蟹を「からい!」と言いながらも、もりもり食べていた。

 親たちは「辛いから駄目!」と言いながら、実は少し嬉しい。

 こうして子どもたちは、ウリパンチャンを覚えていくんだな〜と思い、ふと、自分が子どもの頃のことを思い出した。

 あまり小さいときのことは覚えていないが、初級部の頃、いつも食卓に並んでいたキムチを小さくちぎってご飯にのせ食べていたことや、ムンチしたスルメをおやつのように食べていたことをよく覚えている。

 食卓になにげなく並ぶウリパンチャン。

 それを欲しがる子どもたち…。

 時が流れ、世代が変わろうとも、この光景は昔も今もそしてこれからも変わらないだろう。今は、日本の学校給食に出されるピビンバプ、ナムルなどが子どもたちの大人気をよんでいるという。

 時代の流れに目を向け、新しいものばかりを追い求める私に、いつもの変わらぬ食卓は「セセデたちの『原点』もここにあるんだよ」と教えてくれた。(朴英二、朝青員)

[朝鮮新報 2004.3.15]