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都内で南北朝鮮映画上映会開催

 18日、東京都新宿区の新宿文化センター小ホールで「ワンコリアフェスティバル東京2004 FILM FESTIVAL」が開催され、北と南の映画それぞれ1作品ずつが上映された。

 この日上映された北の作品は「洪吉童」。朝鮮王朝時代、都の名門で妾の子として生まれたキルトンが、継母の迫害を受け、山賊に殺されかけたところを山の仙人に救われた後、武術を学び、地方の悪徳役人を懲らしめ、日本の黒忍者集団を退治するといったアクション娯楽映画。

 一方、南の「酔画仙」は、金弘道、申潤福と共に「朝鮮時代3大画家」と呼ばれた天才画家・張承業(1843〜1897)の生涯を映画化した作品で、酒と女なしには筆をとろうとしなかった破天荒な天才画家の芸術世界と、苦悩、彼にまつわる女性たちの物語を描いた。

 会場には約200人の観客が訪れ、北と南の映画を楽しんだ。「洪吉童」上映時には、主人公の活躍ぶりに時折場内から笑い声が沸き起こった。南の作品に比べて見る機会が極端に少ない北の映画は、注目を浴びたようだった。

 南朝鮮の俳優、アン・ソンギのファンで、「酔画仙」見たさに足を運んだ福島さん(27、女性)は「朝鮮の映画を初めて見た。善悪の区別がはっきりしていてとてもわかりやすかった」と話し、友人の有吉さん(33、女性)は「以前『プルガサリ』という映画を見たことがある。『洪吉童』は途中、日本の『鞍馬天狗』を取り入れたようなシーンもあった。朝鮮でもこういう映画を見て人々が楽しんでいると思うと親しみを感じる」と話した。また、横浜から来た29歳の男性は「おもしろかった。テレビで報じられているイメージとは全然違う。こういう企画はどんどんやってくれたら良いと思う」と話していた。(潤)

[朝鮮新報 2004.3.29]