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くらしの周辺−点と線

 ハッキョの演奏会や市民団体のイベントなどでよく耳にするSMAPの「世界に一つだけの花」。この曲は「No.1にならなくてもいい〜もともと特別なOnly1〜」という歌詞が、多くの人に共感を得て大ヒットしたと言っても過言ではない。

 しかし、No.1にならなくてもいいと歌っているこの曲が、数カ月間オリコンチャートNo.1、しかも、年間チャートも堂々の1位だったというのは、なんとも皮肉というかおかしな話であるように思う。No.1は位置や順位を表すもので、Only1は属性、独自性を現していることから、角度がもともと違うということがわかる。

 No.1とOnly1との関係にはすこし興味がある。No.1であるものは例外なくOnly1であるが、Only1であるものは必ずしもNo.1ではないからだ。その差はどれだけ多くの人達に支持され、認められるかにかかっているのではないだろうか?大衆に支持されないものは、いわゆるマニアックになってしまう。

 世代交代が進み同胞青年のニーズが多様化していく中で、青年たちは独自性を生かし、他と違う新しい試みにチャレンジしている。 しかし、その独自性を生かした試みが、多くの同胞青年に支持されるか否かを常に考えなければならない。多種多様なニーズに応えるためには、多種多様なマニアックな試みが必要とされるだろう。多くのマニアックな点と点が線で結びつき円になれば、大衆に支持されるNo.1になれるであろう。その点と点を結ぶ線は、私たちの心の中にあるのではないだろうか。(朴英二、朝青員)

[朝鮮新報 2004.5.17]