パリ・ピカソ国立美術館所蔵、ピカソ展−躰(からだ)とエロス |
日本初公開94点含む160点紹介 2002年には、ピカソの少、青年時代の作品を中心とした「ピカソ天才の誕生 バルセロナ・ピカソ美術館展」、また2003年にはピカソが富と名声を得て活躍し、最初の結婚をする新古典主義時代をとりあげた「ピカソ・クラシック展1914〜1925」。 そして今、その集大成ともいえる大規模な展覧会「パリ・国立ピカソ美術館所蔵ピカソ展―躰(からだ)とエロス―」を開催されます。 本展覧会は、新古典主義に続く1925年から第二次世界大戦前夜の1937年までの作品160点で構成。シュルレアリストと交流した時代の様々な身体表現を、パリ・国立ピカソ美術館が所蔵する作品を中心に紹介します。数多くの女性を愛したピカソの、奔放で力強い作品の数々を十二分に堪能できるまたとない機会といえます。 1925〜37年変貌の時代 1924年10月、ブルトンの「シュルレアリスム宣言」以来、シュルレアリスム運動が盛んとなり、ピカソもその潮流の近くに身を置いていました。1917年の結婚から10年、妻オルガとの幸せな結婚生活は終わりを告げようとしていました。上流階級の生活、オルガの物欲、名声欲にピカソは辟易とします。 そんなとき、1927年1月8日、ピカソは1人の「ミューズ」との運命的な出会いをします。冬の寒い午後、ラファイエット百貨店の前の地下鉄の出口から出てきた金髪の娘マリー=テレーズ・ワルテルと出会い、一目惚れするのです。マリー=テレーズ17歳、ピカソ45歳のことでした。「ピカソです。私と一緒に偉大なことをしましょう!」が第一声の口説き文句でした。妻オルガとのいさかい、人目をはばかる若い女性との恋。生涯でもっとも激しく情熱をその制作に反映させていきました。 ピカソ展 9月18日(土)〜12月12日(毎週月曜日休館、ただし、9月20日、10月11日は開館)、午前10時〜午後6時、東京都現代美術館 (東京都江東区三好4―1―1、木場公園内)、観覧料、一般1300円(1100円)、学生(専修・各種を含む)1000円(800円)、中学高校生600円(400円)、問い合わせ=TEL 03・5245・4111。 [朝鮮新報 2004.8.9] |