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「農協人文化賞」を受賞

村の再生を訴える 高橋良蔵さん

 今年6月、第26回農業協同組合新聞主催の「農協人文化賞」を受賞した。

 同賞は多年にわたり協同組合運動に寄与した「隠れた功績者」を表彰するもの。

 高橋さんは現在78歳。「生産者の立場を離れたら終わりです」の言葉通り、ひたすら、農民として生き、リーダーとして献身的に村を守り、その再生を訴える氏の活動に、広い共感と深い感銘を受けている人も多い。

 秋田県に生まれ、戦前からの農民運動のリーダー。

 地道な酪農家でもある。実直な人柄を慕う、県内外の仲間は数知れない。

 26歳の最年少で農協理事に就任して以来、町議会議員、県出稼組合書記長を長く務め、農業の傍ら「百姓宣言」などの著書も多数持つ。

 4度の訪朝体験を持つ。戦後の日本農業の激変を身をもって体験したことが、朝鮮農業への「応援」に駆り立てた。朝鮮から農業技術者を招いたり、様々な穀物の種や果物の苗木、そして山羊まで贈った。

 「戦争、災害…。次々と襲ってくる災難の克服のために、人々が必死になって頑張っている姿を見ると応援したくなる」

 日本列島を覆う朝鮮バッシングは、保守的な農村にも浸透しつつある。訪朝の度に公安が訪ねてくる。

 執拗な嫌がらせにも負けず、高橋さんは農業の傍ら、秋になると朝鮮へ支援米を送ってきた。

 長年の活動に感謝を込めて、朝鮮政府から親善勲章が贈られている。

[朝鮮新報 2004.8.18]