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高麗人参余話(47) 蔘鶏湯

 蔘鶏湯は鶏と人蔘のスープ料理で今日の朝鮮料理には欠かせないが比較的新しい料理法だと言う。会津地方ではその土地でとれたものをその土地の料理法で食べる「土産土法」を大事にする人たちが多く、健康食が流行なので、薬用人蔘のてんぷらや鍋料理も人気がある。会津若松市役所の近くに20年以上薬膳鍋、蔘鶏湯をオリジナル料理で出している「薬膳古川」がある。「古川」の蔘鶏湯は本当においしい。女将の古川文子さんは今まで本場の蔘鶏湯を食べことがないというが、蔘鶏湯の真髄を知り尽くした人である。女将の古川さんに蔘鶏湯のつくり方を教えてもらった。

 材料(5〜6人分):鶏中雛一匹、もち米3分の2カップ、ニンニク3〜4片、棗数個、塩少々、水蔘3本(生の薬用人蔘)、1本は腹につめ2本はトッピング。その他のトッピング用に玉ねぎ 一ヶ、きくらげ 黒、白、まい茸、クコの実など。

 つくり方:鶏の腹の中をきれいに洗う。背骨についた内蔵などは鶏のクセが出ないようによく洗うのがコツ。鶏の首の部分を竹串などで止め、腹の中にもち米、ニンニク、棗、水蔘1本を刻んで入れ、これも竹串で閉じ合わせる。水をたっぷり入れた深鍋に鶏を入れ火にかける。煮立ってきたら弱火にする。グラグラ煮立てないのがスープをにごらせないコツ。アクをすくい、少なくなった水を足しながら煮る。約2〜3時間で塩を入れ、火を止める。塩加減は必ず薄味にする。出来上がった鶏を土鍋に移しスープを入れ、その上に玉ねぎをザク切り、水蔘はゆがいてやわらかくしたもの、きくらげを水でもどして黒と白、くこの実などを飾って暖めていただく。鶏をはさみで刻み具をよくほぐし、好みに合わせてコチュジャン(辛いみそ)や塩コショウをするとおいしくいただける。(洪南基、神奈川大学理学部非常勤講師)

[朝鮮新報 2004.8.20]