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高麗人参余話(50) にきび

 にきびは「青春のシンボル」などと悠長な事を言ってはいられない。一般に思春期の男女に多く、23歳までには自然に治るとされているが、大事な顔の中に赤みを帯びながら大きくふくれてくる。細菌に感染しやすく、だんだん赤みが強くなり、痛みが加わりその中心部がうんで黄色になってくる。強く押すとうみが出てくる。治った跡に黒茶色のあとを残す事もある。ひどくなると汗腺付近の表皮細胞が角質化され、穴がふさがれて皮膚の中に脂肪が溜まり顔の表面に大きく突出してくる。男子のにきびは女子の場合より重い場合が多い。

 原因としては男性ホルモンと女性ホルモンの量の比が高いためになりやすいといわれている。これに加えて、胃腸障害、貧血、甲状腺機能障害、睡眠不足、細菌感染、精神的不安、遺伝的関係などがあげられている。

 皮膚の状態が悪いときはからだもだるい。

 人蔘には「タンパク質、核酸の合成を促す」という機能があり古い細胞と新しい細胞を入れ替える新陳代謝を活発にするので、皮膚美容に効果があり、弾力と栄養を与える。人蔘のサポニンには皮膚の保護作用があり、非正常な脂肪とか糖の代謝を正常化して血行をよくするばかりか、胃腸の機能を高めて消化吸収を助ける役割もある。

 人蔘の脂質代謝に及ぼす影響についての実験がある。高コレステロール食で飼育した実験動物に人蔘を投与すると、血中コレステロールレベルが低下する事が明らかにされている。コレステロール以外にβーリポタンパクや中性脂肪が低下したとの報告も多くある。脂肪を溶かす胃腸薬や病院でもらった薬と人蔘を一緒に飲むと効果があがる。

 また人蔘は精神を安定させストレスを避けるので、当然肌の状態を改善するのにもそれなりの効果が期待できる。(洪南基、神奈川大学理学部非常勤講師)

[朝鮮新報 2004.9.17]