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「朝鮮に対する正しい認識広めたい」、山本晋也監督

 今回の祭典に日本から参加した山本晋也監督は、人間の「生」と「欲」を短時間で描こうと試みた「転生」「食欲」の2作品を出展した。

 山本監督は、「観客の評価を聞いて一番驚いたのは、一人ひとりが映画に対する確固とした意見を持っていること」だと述べながら、商業ベースの日本とは違う平壌市民の素朴で貴重な意見をたくさん聞くことができ、自分の作品に対する再発見も多かったと語った。

 また、「今回の祭典が非同盟諸国と発展途上国のための祭典だということに大きな感銘を受けた」と述べながら、ハリウッドのアカデミー賞とはまったくの別物だと指摘。どこの国も映画という文化に力を入れているが、映画文化の未来は発展途上国にこそあると強調し、「朝鮮の映画は人間が主体性を持って生きるということが何を意味するのかをよく描き出している。映画が単なる娯楽ではなく、人の人生観を培う『教育』の一環だということを改めて感じることができた」と語った。

 そのうえで、朝鮮問題に取り組むようになってから、日本が過去、朝鮮とアジア諸国に犯した罪や朝鮮に対する蔑視などについて多くのことを知るようになったと述べながら、「今後も朝鮮に対する正しい認識を一人でも多くの日本人に広めていきたい」と抱負を語った。

[朝鮮新報 2004.9.25]