高麗人参余話(52) 便秘 |
健康は美しいもの、ありがたいもの、気持ちいいものである。生活の質のなかで「快食、快眠、快便」は欠かせない要素でもあるが、お腹が張って苦しい、便が硬くて排便時に苦痛が伴うなどの便秘の症状は辛いものである。 慢性の便秘は常習性便秘が習慣として起こり、とくに女性に多い。1週間や10日、1カ月も便通がない場合もある。常習性の便秘にはさまざまな原因があるが、大きく大腸の運動が弱いため起こるものや、腸の緊張が強くて持続的にけいれんをおこすもの、習慣的に便意をこらえるためになってしまったものなどがある。多くは頭痛、イライラ、のぼせ、めまい、吐き気、不眠などを伴う。 便秘を解消するには日常の食生活、生活習慣を見直し、規則正しい排便習慣をつけることが望ましいが、人蔘の服用も効果がある。 人蔘は大腸の水分を吸収して便をやわらかくする。 また、気を鎮めストレスを抑える効果もある。からだ全体の体調を整えながら大腸の動きを活発にするのである。 慢性便秘に悩んでいる女性が治療のために人蔘を飲み始めた。1カ月が過ぎても便秘は完治されなかったが、倦怠、疲労、肩の凝りなどの症状が軽くなり、服用をさらに続けて3〜4カ月過ぎてみると慢性便秘がきれいに無くなり、筋肉痛、腰痛まで完治されたということがある。人蔘を長く服用してみると、すぐには思った程の効果が上がらないが、あせらず続けることで必ずと言っていいほど、何らかの症状改善の兆候がみられるようになるものだ。 便秘でながく苦しんでいる人は多い。便秘が慢性化した場合、人蔘をどのくらいの期間飲めばよいだろうか。1〜2カ月飲んだとして治るものではない。経験的にはその慢性病に苦しんだ期間の10分の1を最低服用期間にしている。例えば、慢性便秘で4年間、48カ月苦しんだとしたら、5カ月くらいの服用が目安である。(洪南基、神奈川大学理学部非常勤講師) [朝鮮新報 2004.10.1] |