民族愛をビンビン感じた |
’04女性のピースライン訪朝団に参加 倉富登美栄さん この夏、「朝鮮半島を戦場にさせない! 04女性のピースライン訪朝団」の一員として佐賀県から参加した。佐賀県神崎町議会議員。「これまで世界各国を旅してまわった。行ってないのは北朝鮮と南極だけ」 出発する前日までめずらしく家族に反対された。「今回ばかりは生きて帰って来れないかもしれないよ」と。 それまで、朝鮮は食糧もなく、山は茶色で、草木はなく荒れ果てている、とばかり思っていた。 「万景峰92号が元山に近づき、デッキから見える緑色の山、あちらこちらに聳え立つビルに、頭の中はたちまちパニック状態になった。百聞は一見にしかず。自分の目と足で確かめることが大切だとつくづく思った。そして、日本のマスコミ報道があまりに偏ったものであることを現地に行って考えさせられた」 40年近く教職に携わり、「教え子をふたたび戦場に送るな」の合言葉で生活してきた。戦時中は福岡で死体の中をさ迷い歩いたこともある。 滞在中は、「2度と国をうばわれてなるものか」という朝鮮の人々の民族意識をビンビン感じた。「中国、韓国、朝鮮の人たちのそうした思いは胸に突き刺さる」。 朝鮮の生の声を聞いて、日本が起こした戦争の被害者の痛みをしっかり考えるべきだと思った。「今なお残る反日感情を相手の立場にたって考えられなかった私が、やっと朝鮮の文化、国民の考え方などに触れていろいろ勉強させていただきました。ありがとうございます」。 [朝鮮新報 2004.10.19] |