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〈本の紹介〉 「否戦」−私たちの派兵反対メッセージ

 「否戦−私たちの派兵反対メッセージ」と題する日本各界のイラク戦争反対の声を集めたブックレットである。

 発言している人々がユニークである。保守系の政治家の顔ぶれも目立つ。

 「小泉君、自衛隊法を勉強しなさい」(箕輪登・元郵政相、自衛隊イラク派遣差し止め訴訟原告)「米国には大いに注文をつけるべき」(亀井静香・自民党元政調会長、イラク派遣の承認裁決で衆院本会議を欠席)「自衛隊OBとして強く抗議する」(浅田次郎・作家、日本ペンクラブの緊急集会で講演)など多士済々の主張に戦争反対、自衛隊派遣のはっきりした主張が現れていて面白い。

 「私は元自衛官でありましたが、まったくの反戦主義者であります。長い間、半世紀以上にもわたって、敵に向かって引き金を引いたことのない自衛隊というものに誇りをもっています。…戦争をしてはいけないのは当たり前なんです。軍隊を国の外に出しちゃいけないのは、当たり前のことなんです。これからも反対していきましょう」(浅田次郎)

 有事法を制定し、ひたすら米国との軍事同盟を強化し、米国の侵略戦争を共に担おうとする日本政府。半世紀以上前、朝鮮、アジアを侵略し、2000万人以上の犠牲者を出した血の代価こそ、平和憲法における「戦争放棄」だったはずである。それを忘れ、再び戦争の道へとひた走ることは許されぬ。国際的にも米国に追随ばかりする日本の姿は、強い批判にさらされているのだから。(週間金曜日)(粉)

[朝鮮新報 2004.12.8]