〈第12回東アジアグランプリホープス卓球選手権大会〉 在日男女6選手が奮闘、悲願の1勝を達成 |
東アジアの12歳以下の卓球チャンピオンを決める「第12回東アジアグランプリホープス卓球選手権大会」(主催=財団法人日本卓球協会)が5、7日の両日、大阪府立体育館で行われた。中国、チャイニーズタイペイ、中国香港、韓国、中国マカオ、モンゴル、日本と在日朝鮮少年卓球選手団が特別参加し、男女86人の選手らが熱戦を繰り広げた。在日の選手たちは、東アジアの強豪らを相手に1勝を目指して奮闘。男子シングルスに出場した東大阪朝鮮中級学校の高熹永選手(1年)が初の1勝を飾った。韓国は男子団体戦で2位、女子は4位。シングルス戦では男子が3位に入賞した。一方、6日には交流会が催され、在日の選手たちは南朝鮮の選手らと「故郷の春」を合唱するなど、なごやかな雰囲気に包まれた。 世界トップクラス
競技は5日に男女団体戦、7日に男女シングルス戦が行われた。 7カ国・地域から集まった選手らはすべて国内予選を勝ち抜いた強豪たち。将来ここから世界へと羽ばたく選手が出てくるとあって「東アジア」といえども、12歳以下では世界トップクラスの大会だ。 過去、団体男子1回、女子2回、シングルス男子2回、女子1回優勝している朝鮮選手団は不参加となった。 在日朝鮮人の選手は、昨年から特別枠として個人戦に出場できるようになった。今年は、東大阪中級の高熹永(1年生)、生野初級の梁有一、金克明(以上6年生)、文幸平(5年生)の男子4選手と新潟初中の生徒(6年生)、滋賀初中の尹成華(5年生)の女子2選手が参加した。 東大阪中級の高選手以外は初出場で、7日に行われたシングルス戦に出場した。 「とにかく1勝を目標に」と練習を重ねてきたが、健闘むなしく、高選手以外は1勝をものにできなかった。一人気をはいた高選手は、男子シングルス3〜4位トーナメントでモンゴルの選手を相手に3―1の勝利。次の香港の選手には惜しくも敗れた。 南の選手とも仲良く 悲願の1勝を果たした高選手は、「レベルが高く、とてもいい経験になった。今後も実力をつけて大会に参加したい」と語った。 在日の女子代表として初出場した尹選手は、「とても水準が高くて、勝つことはできなかったけど、これから練習に励み次に出場した時は必ず勝ちたい。とにかく楽しかった。交流会でも南の選手たちと仲良くなれてよかった」とほほえんだ。 「ヨーロッパの選手と比べて、アジア選手の水準は群を抜いている」と話すのは在日選手団の高健植監督(大阪朝高教員)。 「世界レベルがどんなものなのかを選手たちに体で実感してもらうことが重要で、視野を広げるためのいい機会となった。これをステップにして今後、国際舞台で活躍できる選手たちを育てたいと思う。とにかく、今回の高選手の1勝は大きな前進だった」(金明c記者) [朝鮮新報 2004.1.23] |