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〈第6回アジア空手道選手権大会〉 朝鮮女子ハ・リョンボク選手が3位入賞

 第6回アジア空手道選手権大会が2月6〜8日の3日間、台湾・台北市で行われ、朝鮮選手代表団も初めて参加した。2001年9月にアジア空手道連盟に準加盟。今回、正式に加盟が承認され、初めて選手団を派遣した。代表団は役員、選手11人。この中には崔英重、金洋日の2人の在日同胞選手が含まれた。朝鮮は国際大会初出場だったが、女子の部53キロ以下級でハ・リョンボク選手が3位に入賞した。

アジアのトップ級

女子53キロ以下級で3位に入賞したハ・リョンボク選手

 朝鮮では1999年1月に朝鮮空手道連盟が結成されて以来、空手の普及が始まり、国際大会に通用する選手育成に力が注がれてきた。かねてから愛好家が多かった日本でも2000年に在日本朝鮮人空手道協会(会長=崔哲神奈川体協会長)が結成され、祖国との連携の下、選手育成が行われてきた。

 以前からテコンドー、柔道などの格闘技が盛んな朝鮮。空手選手たちの身体能力の高さにも目を見張るものがあり、実力もメキメキ上昇してきた。

 また、在日本朝鮮人空手道協会との連携により体系的な選手育成プログラムが整備され、当初の指導員、関係資料不足が補われた。この間、朝鮮選手と在日同胞選手の合同強化合宿も行われ、日本空手道連盟との技術交流を中心とした連携も図られた。

 今大会で、レベルの高さはアジアトップクラスとの定評があった女子の部で、ハ・リョンボク選手が3位に入賞した。「金メダルに匹敵する実力の持ち主」(大会関係者)と言われるほどスピード、威力が見事に調和した華麗な蹴り技は、他の選手の脅威となった。

南の代表とも交流

南の選手らと交流を深めた朝鮮代表の選手たち

 空手道連盟が結成されわずか5年、国際大会にデビューしたての朝鮮だが、今大会では、その実力がいかんなく証明された。

 現在は、在日同胞の中からも、国家代表選手の選抜が本格的に行われている。同胞社会にはかねてから、空手愛好家が多く、関心も高い。これまで7人の国家代表選手が誕生している。朝高、朝大で空手を志向する学生たちも増えつつある。今大会でハ選手がメダルを獲得したことは、同胞空手家にも大きな夢と希望を与えた。

 大会開催期間、南朝鮮の役員、代表選手たちと交流する機会もあった。アジア空手道連盟でも、北南朝鮮がそろって正式加盟したことを「空手を通じて統一に寄与できる」と歓迎している。「将来、統一チームを実現させよう」という夢を互いに語り合い、その日がかならず来ることを感じた。

 今夏には、ウズベキスタンでアジアジュニア大会が開催される。朝鮮にはジュニア年代の選手たちの中に特に有望な選手が多いという。アジア大会から世界大会へとステップアップする日もそう遠くはない。

 緩やかだが、着実な歩みを記し始めた朝鮮の空手道。北南の選手たちが、そして在日の選手たちが世界の舞台で活躍する日がいよいよ現実味を帯びてきた。【宋修日、在日本朝鮮人空手道協会】

[朝鮮新報 2004.3.11]