友情育み技術みがく朝・日高校親善サッカー |
春の朝・日高校サッカー選手たちの一大イベントとしてすっかり定着した第14回「イギョラ杯」日朝親善高校サッカー大会(主催=東京都サッカー協会、東京朝鮮中高級学校サッカー部OB会)、第11回「ピョンファ(平和)杯」朝・日親善高校広島サッカー大会(主催=広島朝鮮初中高級学校サッカー部後援会)が今年も開催される。 今季からJ1リーグに昇格したアルビレックス新潟の安英学選手、同リーグに復帰したサンフレッチェ広島の李漢宰選手を筆頭に、数多くのJリーガーたちもこの大会を経験している。 まじかに迫るインターハイ予選などを見据え、今年のチームを占う上での重要な前哨戦となる。また朝・日サッカー関係者たちの友好と親睦をいっそう深める場として、日本の関係者たちからも支持を得てきた。「イギョラ杯」は東京と首都圏近郊で27〜30日の4日間、「ピョンファ杯」は3月24、25の2日間、広島で行われる。 「イギョラ杯」 今年は、例年とは違い参加チームを12から20に、開催期間も一日延ばして4日間とした。背景には、参加を希望する日本の高校やクラブチームが多かったことがある。また、試合数を増やすことで今後のチーム戦略や個々の能力をはかることにもつながる。 「イギョラ杯」は、ユース年代選手の育成とユースサッカーの発展に寄与することを目的としている。そのため東京都サッカー協会のバックアップのもと、日本サッカー協会公認の審判員が全試合の主審と線審をつとめる。格式と権威ある大会である。 今年の参加チームには、03全日本ユース選手権大会準優勝の静岡学園を筆頭に東京ヴェルディ、FC東京、湘南ベルマーレなどJリーグのユースチーム、昨年度の高校選手権の地方代表校など強豪校がひしめく。同選手権京都府代表の京都朝高も初参加し、昨年に続き南朝鮮からも出場。今年は光云電子工業高(南朝鮮でベスト8クラス)が招待され、ハイレベルな試合展開が期待される。 大会は、20チームを4つの組に分け、予選リーグ戦(2日間)と順位別トーナメント(2日間)方式で行われる。 主催者である東京朝高は過去準優勝3回とまだ悲願を達成していないが、近年の選手権都大会でベスト4、ベスト8に進出しており、この大会で培われた経験がいい形で結果を出している。 「イギョラ杯」はウリハッキョの全国大会出場資格の獲得に多大の貢献をしてきたと自負している。また、朝・日の友好親善を促進すると同時に南朝鮮のチームが参加することによって、さまざまな交流の機会が広まることはたいへん喜ばしい。東京朝高選手たちも、大会を通じて、いろいろ学びながら全国大会出場に向けがんばってほしい。(金栄浩、東京中高サッカー部OB会会長) ◆組み合わせ(予選リーグ=3月27、28日) 「ピョンファ杯」 近年、中国地方における権威ある大会として、朝・日サッカー関係者から注目を浴びてきた。中国地方でも「イギョラ杯」のような朝・日友好を深められるサッカー大会が開けないかと、広島初中高サッカー部後援会役員らが中心となって、大会の開催にこぎつけた。サッカーを通じ朝鮮半島と日本の平和を願う思いから「ピョンファ杯」と名付けられた。主催者である広島朝高は、01年のインターハイに初出場を果たしたが、この大会が多大な貢献を果たしたことは言うまでもない。 今年の大会には、昨年度の選手権出場校である広島皆実、多々良、岡山作陽、初芝橋本と強豪校が揃う。また、同選手権出場の京都朝高をはじめ、大阪、神戸の両朝高も出場する。 大会は、12チームを4グループに分けての予選リーグ戦と順位別トーナメント方式で行われる。 広島朝高は7回大会で優勝。近年も冬の選手権予選でベスト4、ベスト8の成績を残すなど、大会の経験が実を結んでいる。 「継続は力なり」の言葉どおり、派手ではないが、実行委員会全員の力を合わせコツコツと回数を重ねてきた。昨年は区切りの10回大会を迎え、中国地方における春の大会として定着している。広島朝高も2回目の全国大会出場に向け、この大会を糧に1年間がんばってほしい。(呉相錫、広島初中高級学校サッカー部後援会会長) ◆組み合わせ(予選リーグ=3月24日) [朝鮮新報 2004.3.12] |