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〈アテネ五輪女子サッカーアジア最終予選〉 キム・ジョンマン団長独占インタビュー

 FIFA世界ランキング7位(04年3月15日現在)の朝鮮女子サッカーチーム。99年と03年の女子ワールドカップにアジア代表として出場、02年のアジア大会、01年と03年のアジア選手権でそれぞれ優勝するなど名実共にアジアナンバー1の座にある。その強さの秘訣、選手育成と国内の女子サッカー事情などについて、アテネ五輪アジア最終予選(18〜26日、2チームが出場可)に出場するため訪日した朝鮮女子ナショナルチームのキム・ジョンマン団長(朝鮮サッカー協会書記長)に17日、インタビューした。

昨年12月から強化練習

 ―今回の最終予選に向けて、どのような強化訓練をやったのか。

 キム 昨年12月末から強化練習の準備に入った。今年2月には、オーストラリア遠征を行い強化練習をしながら第6回オーストラリア・カップにも参加した。

 大会では中国に3−0、ニュージーランドには11−0で圧勝し優勝した。しかし、当時の中国チームは2軍選手たちで、本当の実力ではなかった。

 大会後、本国に戻り今回の最終予選に合わせコンディションを調整してきた。

総合力では日より中

 ―今回、朝鮮以外では中国、日本が強豪だと言われている。中国、日本の実力をどう見ているのか。

 キム 両チームは技術面では互角だが、体力、スピードなど総合的に見ると中国の実力が上だと思う。しかし、一般的によく指摘されることだが、サッカーという競技は実力の差があっても試合をやってみなければどちらが勝つのかわからない。

 ―女子サッカーと男子サッカーの違いについてどう思うか。

 キム 男子よりも女子は体格、スピードにおいて劣るということは、誰もが知っていることだ。

 だからといって、練習の方法を変えたり、水準を落としたりすることはしない。男子と同等の水準で練習をしている。世界的なすう勢は「女子サッカーを男子化する」ということだ。女子にはとくに、スピードをさらにつけることが恒常的に求められている。

確立された国内システム

 ―朝鮮女子サッカー界の現況はどうか。

 キム 1980年代後半から積極的に国際舞台に参加してきた。朝鮮では女子サッカーを「世界に通じる可能性を持った競技」と位置付けており、強化システムを整備してきた。

 今、国内でどれほどの女性がサッカーを楽しんでいるのか具体的な数字は把握できていないが、オリンピック、ワールドカップで公式種目として認められてから人気が出て、それ以前よりも希望者が増えたことは事実だ。

 現在、各大学、市、道単位にチームが存在する。それぞれ実力的に1組、2組、養成組に分かれて構成されており、そのシステム下で実力のある選手たちを選抜し平壌体育団、鴨緑江体育団、月尾島体育団などのクラブに配属、技術向上に務めさせている。春の万景台賞体育競技大会、秋の人民体育大会などの国内大会でそれぞれの実力を競い合っている。

国旗手に応援を

 ―今回、在日同胞たちは朝鮮チームの活躍、五輪出場に期待している。

 キム 祖国の状況は厳しいが、強盛大国建設に向けて一丸となって邁進している。

 金正日総書記の配慮によって、地方の選手たちみなが共に合宿、練習に励んでいる。人民の期待が本当に大きいということであり、それに必ず応えたい。在日同胞たちの期待が大きいということも知っている。一人でも多くの同胞たちが会場に足を運び、わが国旗を手に選手たちに熱烈な声援を送ってほしい。(本社取材団=金明c、盧琴順記者)

[朝鮮新報 2004.4.22]