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〈アテネ五輪女子サッカーアジア最終予選〉 初戦対台湾戦5−0で圧勝

リ・クムスクが2得点 技術、速度、戦術で圧倒

 アテネ五輪女子サッカーアジア最終予選が18日から始まった。朝鮮はこの日、広島ビッグアーチで台湾と対戦。5−0で圧勝した。

台湾選手のディフェンスを破りゴールを目指す朝鮮選手

 試合開始直後から一方的に試合を掌握した朝鮮は技術とスピード、組織的な戦術で相手チームを終始圧倒した。11分。左サイドからあげたボールをリ・クムスク選手がヘディングで得点。18分、36分にもそれぞれ得点し、3−0で前半を終了した。後半24分にはまたもやリ選手が得点。39分にも追加点を入れ圧勝した。

 2得点のリ選手は、「チームの雰囲気はとても良い。同胞たちの応援がとても励みになった。次の試合も必ず勝ってアテネへのキップを手に入れてみせる」と笑顔で語った。

 ウォン・キョンハク監督は、「大差で勝利したからといって満足してはいない。一試合、一試合を着実にたたかうつもりだ。台湾とは過去にもたたかったことがあり、相手のことをよく知っていたので正確に対応できた。激烈な試合が続くが、選手たちは100%力を発揮してくれるはずだ」と述べていた。

 試合終了後、選手たちは明るい表情で応援席に向かい、温かい声援を送ってくれた同胞たちに手を振り感謝。次も必ず勝つと約束した。

 一方、Bグループの南朝鮮は、初戦のグアムに7−0で快勝した。

神戸朝高生徒と教員、バスで4時間かけて

 この日、会場には地元広島県をはじめとする各地の同胞、広島初中高、神戸朝高、下関、宇部、徳山、岡山、四国の各初中の生徒ら800余人が応援に駆けつけた。

 スタジアムには、「決戦の道、アテネへ」「行こうアテネへ」「必勝」などと書かれた横断幕が掲げられた。広島歓迎委員会の朝青員や生徒、学生たちはパヂ・チョゴリや農楽隊の衣装を着て民族情緒あふれる応援を展開。プク(太鼓)、チアースティックを叩きながら「ヒムネラ チョソン(がんばれ朝鮮)」「イギョラ チョソン(勝て朝鮮)」と連呼し声援を送る姿も。

試合終了後、同胞応援団にかけよる選手たち

 パヂ・チョゴリを着て先頭で応援していた広島初中高の安瑛貴君(高2)は、「圧勝だったのでとてもうれしいし気持ちいい。試合を見ながらオリンピックに行けると確信した」と興奮冷めやらぬ様子だ。

 手作りの大型横断幕と朝鮮の旗を持って応援に訪れたのは神戸朝高の23人の生徒と教員たちだ。バスで4時間かけてやってきた。白京玉さん(高3)は、「情勢は厳しく同胞たちも力を落としている中で、今回の勝利は力をくれた。私たちの応援で同胞たちの気持ちを伝えたい。朝鮮の名を世界にとどろかせてくれると信じている」と述べた。

 ハングルを学ぶ日本人7人も、「イギョラ朝鮮」の横断幕を掲げ応援した。広島工大高校教員の津丸俊二さんは、「実力の差は歴然としていた。94年に広島で行われたアジア大会に朝鮮が来れず残念な思いをしたが、今回は強い朝鮮チームが見れて本当にうれしい」。

 試合終了後、生徒や同胞たちと気軽に写真に納まる選手たち。ホテルに戻る選手たちを同胞たちはいつまでも見送っていた。

[朝鮮新報 2004.4.22]