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〈アテネオリンピック〉 朝鮮選手団36人の選手が9種目に出場、目標は金4個以上

 【平壌発=李相英記者】13日からギリシャのアテネで行われる第28回夏季オリンピック(アテネオリンピック)に、朝鮮から36人の選手が9種目に参加する。選手団には女子柔道57キロ級のケ・スニ選手、女子重量挙げ58キロ級のリ・ソンフィ選手、女子マラソンのハム・ボンシル選手など、さまざまな国際大会で好成績を残した選手も多く、今大会でのメダル獲得が大いに期待される。

柔道、マラソンなど期待

アジア大会で金を獲得した女子マラソンのハム・ボンシル選手

 体育指導委員会によると7月28日現在、参加選手たちの合宿は最終段階に入っており、密度の高いトレーニングは終わり、コンディション調節のための簡単なトレーニングと精神面での安定を図るための措置が取られているという。

 「競技で優勝し、祖国の栄誉を輝かそうという選手たちの意気込みは相当なもので、コンディションも万全だ」

 体育指導委員会のカン・リョンギルさんは、選手たちがアテネで一つでも多くのメダルを獲得するために、すべてのことをメダル獲得に集中させトレーニングに励んでいると語った。

 朝鮮は00年のシドニーオリンピックに32人の選手を送り、銀メダル1個、銅メダル2個を獲得したが、関係者によると今回は参加するすべての競技でメダルが有望とのことだ。とくに、柔道、重量挙げ、射撃、器械体操、マラソンなどの種目でメダル獲得が期待できるという。

今大会でも金が期待される女子柔道57キロ級のケ・スニ選手

 96年アトランタオリンピックの女子柔道48キロ級で優勝し、01、03年の世界柔道選手権優勝者のケ・スニ選手は3度目のオリンピック参加となり、今大会では57キロ級に出場。金メダルの有力な候補だ。また女子柔道では、01年世界柔道選手権48キロ級の銀メダリストであるリ・キョンオク選手や、第14回アジア大会と第22回ユニバーシアードで金メダルを獲得したホン・オクソン選手など活躍が期待される選手が多い。

 世界新記録を幾度も更新し、世界に知られる女子重量挙げのリ・ソンフィ選手や女子マラソンのハム・ボンシル選手、昨年2月に行われたアジア選手権大会で優勝した男子エアピストルのキム・ジョンス選手らもメダル獲得の期待がかかる。

 一方、昨年行われた世界体操選手権の跳馬で2位を獲得したカン・ユンミ選手を中心に10代で組まれた女子体操選手も、種目別と団体戦でいい成績を収めるだろうというのが関係者たちの予想だ。

2004アテネ五輪、朝鮮代表選手一覧

種目 名前 性別 生年月日 詳細種目
柔道 パク・ナムチョル 79.1.12 60Kg
  ケ・スニ 79.8.2 57Kg
  リ・サンシム 79.10.10 52Kg
  リ・キョンオク 80.1.3 48Kg
  ホン・オクソン 84.2.16 63Kg
  キム・リョンミ 83.2.8 70Kg
卓球 キム・ヒョニ 79.9.15 シングル、ダブルス
  キム・ヒャンミ 79.9.19 シングル、ダブルス
  キム・ユンミ 81.4.18 シングル
  オ・イル 78.1.1 シングル
水泳(飛込) チェ・ヒョンギル 76.9.11 高飛込み10m
  パク・ヨンリョン 80.12.14 高飛込み10m
  チョン・ヒョンジュ 83.2.16 高飛込み10m
  キム・キョンジュ 83.1.19 高飛込み10m
ウェイトリフティング リ・ソンヒィ 78.12.3 58Kg
  パク・ヒョンスク 85.8.4 58Kg
  チェ・ウンシム 82.5.6 48Kg
  イム・ヨンス 80.2.9 62Kg
ボクシング クァク・ヒョクチュ 84.4.3 ライトフライ級
  キム・ソング 84.4.11 フェザー級
射撃 キム・ヒョヌン 75.1.16 ピストル個人50m
  キム・ジョンス 77.1.1 エアピストル10m
  リ・ヒョノ 70.1.13 スキート
体操 キム・ヒョニル 76.12.28 個人
  リ・ジョンソン 82.1.27 個人
  ピョン・グァンスン 86.11.18 個人、団体
  ハン・ジョンオク 86.8.28 個人、団体
  キム・ウンジョン 86.8.13 個人、団体
  リ・ヘヨン 88.1.12 個人、団体
  カン・ユンミ 88.2.11 個人、団体
  ホン・スジョン 85.3.9 個人、団体
マラソン チョン・ミョンチョル 76.3.11  
  ハム・ボンシル 74.7.28  
  チョン・ヨンオク 81.1.24  
  チョ・プニ 79.11.27  
レスリング オ・ソンナム 82.7.16 フリースタイル55Kg

 「選手たちはもちろん、関係者たちもそれぞれの種目で金メダル獲得を目標にしている。当面は、92年バルセロナで獲得した金4個という最高記録を塗り替えるのが目標だ」と体育指導委員会のパク・イルナムさんは語った。

在日同胞の期待に応える

 シドニーでは、銀1個、銅2個にとどまった朝鮮だが、現在では国家レベルでの強化計画に基づき国際舞台で活躍できる選手の育成を体系的に行っている。また、今大会に出場する選手の中には国際大会出場経験の豊富な選手が多く、シドニーでの成績を超えられるだろうと関係者は口をそろえる。

 選手団は今月初旬に平壌を出発。アテネで現地調査と最終トレーニングを終え、本戦に臨む予定だ。

 「在日同胞たちの関心が高く、期待も大きいと聞いている。選手、関係者たちはいい成績を収めて、祖国の人々と異国の厳しい状況下で暮らす在日同胞に喜びを与えるという決意にみなぎっている。きっとその期待に応えられる」とカン・リョンギルさんは強調した。

[朝鮮新報 2004.8.3]