地元三重の同胞ら売店、駐車場整備、審判などボランティア |
今年の「コマチュック」大会は、三重県伊勢市で初めて開催された。「子どもたちのために大会を盛り上げよう」−伊勢市が地元の総聯三重県南勢支部のメンバーや四日市朝鮮初中級学校のオモニ会、女性同盟支部のメンバー、イオ信用組合の職員らが売店の準備、駐車場の整備員、審判などボランティア活動を行った。 「伊勢、松阪などを含む南勢支部管下の同胞らは約900人。うちらの支部はみんな非専従ですが、みんなの力で大会を盛り上げていけた」と話すのは、梁実委員長(62)。 会場に同行した金富守副委員長(53)は、「同胞は少ないが、地域ごとの輪を大切にしている。今回は大会の運営に一番尽力した人がいる」と同支部の禹相福企画部長(41)を紹介してくれた。
禹部長は開口一番、「こんなに在日同胞らを見るのは初めてで血が騒いだ。日本学校にずっと通ってたんで」と興奮気味に話しながら、「三重県で開催してくれてありがたいという気持ちでいっぱい。最初はどう運営していくか難しい面もたくさんあったが、なんとか成功させる事ができてよかった。サッカーに一生懸命な選手たちには、これから目標を持ってしっかりがんばってほしい」とエールを送った。 イオ信用組合松阪支店の兪五穆支店長(43、南勢支部委員)も「めったにない機会。信組の職員らもいい勉強になったと思う」と話していた。 ジリジリと照りつける太陽の下、売店のオモニたちは白のおそろいのTシャツ、四日市初級サッカー部の応援団は気合の入ったオレンジ色のTシャツで大声援を送った。テントの中では冷たい飲料水、缶ビール、かき氷や鉄板のスジ肉などが用意され、大会運営に一役買った。 四日市初中・オモニ会の李恭子会長(41)は、「大規模な大会なので、当初はどのように準備したらいいのか困惑した。でも、とにかく大会を成功させて子どもたちのためにがんばろうという気持ちで準備を進めてきた。無事に終える事ができてよかった」とほほ笑む。 こうしたバックアップと地元の声援を受けて気をはいた四日市初級だったが、成績は11人制の3部に甘んじた。 朴龍根監督(25)は、「多くの同胞たちの声援を受け、初の地元開催だけあって気合を入れて臨んだ大会だった。1部進出を目標に選手たちもがんばってきたが、いい結果を残せずに残念だ。来年こそは1部進出を狙いたい」と決意を新たにした。 [朝鮮新報 2004.8.12] |