第2回「ヘバラギカップ」全国朝鮮初級学校バスケットボール大会開く |
第2回「ヘバラギカップ」全国朝鮮初級学校バスケットボール大会(在日本朝鮮人バスケットボール協会主催)が1〜3日の3日間、東京朝鮮文化会館(東京都北区)で開かれた。大会には男子8校(東京第1、東京第4、東京第5、東京第9、西東京第1、鶴見、埼玉、名古屋)、女子12校(東京第1、東京第2、東京第3、東京第4、東京第5、東京第6、東京第9、川崎、千葉、埼玉、南武、名古屋)の計20校から273人の選手たちが参加し、生徒、学父母、教員らが熱い声援を送った。(崔良先記者) 関東から「全国」に 今年で2回目となる今大会は、一昨年までは「関東地方初級学校バスケットボール大会」として行われていた。他地方からの出場校が増えたことから、対象を全国の初級学校に広げ、名称も新たにした。「ヘバラギカップ」とは、第1回出場校生徒らに事前にアンケートを行い、選んだもの。 一方、東京初級学校バスケットボール委員会では12年前から教員たちを東京都ミニバスケットボール連盟に派遣し、C級審判員の資格を取得させてきた。指導員たちの資質向上のためだ。これまで7人が同資格を取得している。そのかいもあって、生徒たちの水準は年ごとに向上している。 初日から決勝のよう
競技は予選結果をもとに、男子1、2部、女子1〜3部に分かれて行われた。 初日は予選。はじめが肝心とあってか、選手たちはすでに決勝戦を行っているのかと思わせるほどの熱戦を繰り広げていた。 「ボール取って走って!」「落ち着いて!」 応援に駆けつけた先生、生徒、学父母らのかけ声が体育館に鳴り響く。 参加者の目を釘付けにした1部決勝戦。男子部門では「去年はいい結果を残せなかった」という名古屋が勢いあるプレーを見せつけ、西東京第1を28−20で下し、見事優勝した。予想もつかなかったのが女子部門。東京第3は前半、東京第2にリードされ11点差まで広げられたが、主将の「大丈夫!」の激励もあって3クォーターからは前に乗り出し、積極的にチームプレーを展開。たちまち追い抜いた。相手も負けじと取り返したが、フリースローでもどんどん点数を決め、26−22で逆転優勝した。 閉会式では競技成績、男女6人ずつの優秀選手賞が発表され、優勝校に優勝カップ、優秀選手らにそれぞれメダルが授与された。 悔しさバネに猛練習に耐えた東京朝鮮第3女子 優勝が決まった瞬間、互いに駆け寄り、泣きながら抱き合う第3初級の女子生徒たち。接戦のすえの逆転優勝だけに喜びもひとしお。競技後のトレーニング中にも涙で顔を上げられない生徒が何人もいたほどだ。 李英華さん(初6、主将)は、「春の大会では1点差で負けたことが悔しかった。今回は絶対に勝つというみんなの思いが優勝につながったと思う。練習も気を抜かずがんばった。ハードだったけど…」と、ほほえんだ。 康哲敏教員(第3、東京学生体育委員会バスケットボール責任者)は、「練習ではスピードを強化させると同時に、何がなんでも負けないという精神力を強く持つよう言い聞かせてきた。本当によくがんばってくれた。試合ごとに成長していっている。普段、ましてや生徒の前では決して泣かないが、今夜は家でビールを片手に男泣きしたい」と顔を高潮させていた。 「みんなの団結すごい力に」、名古屋朝鮮初級男子 名古屋初級は今年から愛知ミニバスケット連盟に加盟した。今大会に向けて、ランニングシュートをはじめとする数々の練習内容をこなしてきた。 鄭一嶺さん(初6、主将)は、「名古屋市内の3校が統合して以来、はじめての優勝だからうれしい。みんなが団結したらすごい力になるということを実感した。もっと強くなって来年も優勝したい」と興奮気味に話した。 元明紀教員(名古屋)は、「初級部バスケ指導員が自分1人だけとあって、学父母会をはじめ、いろんな人たちが支えてくれた。みんなの力で勝ち取った優勝だと思う。今回はチームワークが良かった。これからも技術、体力、根性などを鍛え、最強チームを作っていきたい」と喜びを語っていた。 大会結果 男子1部:@名古屋A西東京第1B東京第5C東京第1 男子優秀選手賞:鄭一嶺、柳雄基、朴世R(名古屋)、趙健吉(西東京1)、李聖峻(東京第5)、金成浩(東京第1) 女子優秀選手賞:李英華、河錦仙、金潤雅(東京第3)、康美奈、金瑟婀(東京第2)、呉有美(東京第4) [朝鮮新報 2004.8.19] |