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第23回ママさんバスケットボール交歓大会で、大阪代表の「オンマーズ」がブロック初優勝

 第23回全国ママさんバスケットボール交歓大会(主催=日本バスケットボール協会、日本家庭婦人バスケットボール連盟)が7月30日〜8月1日、静岡市中央体育館など4会場で行われ、大阪府代表として参加した「オンマーズ」が一般の部Dブロックで見事初優勝した。同大会には38都府県から10ブロックに計80チーム、約1100人が参加。家庭や職場で多忙な毎日を送りながらも、家族の理解と協力を得ながら練習に励み優勝を手にしたオンマーズのメンバー。彼女らのパワーの源、強さはどこにあるのか。バスケットボールにかける思いを取材した。

全員で勝ち取る

 同大会参加資格は、既婚の女性、チーム及び競技者が日本バスケットボール協会及び日本家庭婦人バスケットボール連盟に加盟、登録していることなどだ。一般の部に年齢制限はない。

全国大会で優勝したオンマーズのメンバー

 高校時代にインターハイ出場経験のある者、社会人時代には実業団でプレーした者も出場するなど、大会のレベルは高い。

 オンマーズの出場は昨年に続いて2度目。今年は、第1試合を67−37で圧勝。第2試合は平均年齢27歳と若いチームを相手に62−51で勝利した。

 決勝戦の相手は鳥山マミー(栃木)。緊張気味でシュートが入らず第1クォーターに大量得点差をつけられたが、早急に立直して試合のペースを握った。結果、51−39で初優勝。

 監督を務める在日本朝鮮人バスケットボール協会の康勲会長は、「初優勝はメンバー全員で勝ち取ったもの。時間が限られている中、練習に励むオモニたちの気持ちが試合に表れた。とにかくバスケットボールが好きな人ばかりですから」とほほ笑む。

本番さながら

 オンマーズのメンバーは現在11人で、全員が経験者。朝鮮学校でバスケットボール部、大阪、神戸の籠球団で活動した人らが集まっている。毎週火曜の夜、日本学校の体育館を借りて約2時間、汗を流す。練習は本格的。ハーフコートを使ってのゲームは本番さながらで、大きな声が飛び交い当たりも激しい。

実践さながらの練習で汗を流すメンバー

 主将の金順喜さん(38)は、「一般の籠球団や朝高生らとも試合するんですよ」と話す。年齢を感じさせない動きを見るとそれもうなづける。

 オンマーズは1987年に結成された。17年の歴史を誇る。

 「結成当時はあまり相手にされなかった」と、初代主将の金英姫さん(45)はふりかえる。尼崎朝鮮初中級学校に赴任した際、バスケットボール部を作った。その教え子が現主将の金順喜さんだ。

 とにかく、結婚後もバスケットボールを続けたいという気持ちが強かった。出産、育児などのため、練習に出られるのが2、3人だけの時もあった。出産後2、3カ月で復帰するオモニもいたほど。夫の理解も得ながら、子育てや家事をこなし、バスケを続けて実績を積み重ね、活動の意義を広く知らしめた。

 「途切れることなく活動を継続できたことがとても誇りです」と姜範淑さん(45)は語る。姜さんは結成当初からのメンバーで、現在は東大阪中級女子バスケットボール部の講師。女性同盟東大阪北支部の委員長(非専従)も務めるパワフルなオモニだ。また、昨年結成された在日本朝鮮家庭婦人バスケットボール連盟の初代会長でもある。「結婚後もバスケットボールを続けられること、同胞らとのつながりの中でできることがとてもいいですね」。

本音語り合う

全国大会の前夜祭で他のチームとともに(7月30日、静岡)

 康会長いわく、「オンマーズのエース」は宋雅子さん(36)。中級部1年の時からバスケットを始め、大阪籠球団にも所属した。「オンマーズ」歴は今年で4年目。全国大会初戦では3ポイントシュートを5本連続で決める活躍を見せた。

 強豪へと成長した要因を宋さんは、「若い選手らの練習やプレーをすぐに取り入れ、うまくマッチさせたこと」と話す。

 主将の金さんは、練習や試合後に食事会を催し、本音を語りあい刺激しあえる事が強さの秘訣だと語る。

 「美容と健康のためじゃなく勝つためのチーム」−これがオンマーズのモットーだ。

 そんなオンマーズの活躍を聞きつけた「韓国マザーズ協会」会長が、ぜひ南の大会にも参加してほしいと要請。日本家庭婦人バスケットボール連盟の山田洋子理事長も「力添えをしたい」と話した。

 オモニたちの活躍が南で見られる日もそう遠くないかもしれない。(金明c記者)

[朝鮮新報 2004.9.2]