同胞プロゴルファー白桂和プロ(25) 「同胞たちの応援が励みに」 |
日本のプロゴルフツアーでウリハッキョを卒業した若手同胞選手たちが活躍している。男子では白佳和(25、広島朝高卒、阿山CC所属)と諸広成(26、東京中高卒、フリー)、女子では李慶愛(登録名=滝波愛、24、東京中高卒、SKトラスト所属)と趙純華(26、東京中高卒、グレンオークスCC所属)の4選手。中でも、白選手は03、04年度のプロツアーに本格参戦し、11月8日現在、賞金ランキング90位につけている。(千貴裕記者) 20戦中10回決勝ラウンドに進出 プロ4年目を迎えた白佳和プロは、今シーズン20試合に出場し、うち10回決勝ラウンドに進出した。01年10月のジョージア東海クラシックで10位タイに入賞する衝撃的なデビューを飾った白プロは、02年こそ公式戦に3試合しか出場できなかったが、同年のファイナルクォリファイングトーナメント(※QT)を通じ公式戦の優先出場権を獲得、03年には17試合、今年も同トーナメントを経てすでに20試合に出場している。 公式戦に出場できるプロゴルファーは、1試合につき約120〜140人。中でも予選会などを通らず、全公式戦に優先的に参加できるのは、主にシード権を持つ選手たち(一部競技を除く)。シード権の獲得は、公式戦の賞金獲得順位によって決まるが、男子は上位70位、女子は50位と狭き門だ。その他のプレーヤーは、QTに出場し優先出場権を獲得しなければならない。 白プロは、02、03年のファイナルQTで見事上位に入賞し、ツアーの出場権を手にした。 昨年は、すべてにおいて初体験だった。今年は順位こそ90位だが、上位入賞のチャンスが多々あった。その要因はシーズンを通じてティショットが安定したことだ。事実、白プロはツアー参加選手中、フェアウェイキープ率(8日現在)で堂々の2位(62.10)をマークしている。また、若手ティーチングプロの堀尾研二氏に師事しショットに安定感がましたという。 反面、今の課題は「ドライバーの飛距離(平均268ヤード)を伸ばすことと経験を積むこと」と話す。 昨年に比べ10ヤードほど伸びたが、トッププロと比較すると15〜20ヤード劣る。 「スイングを改造せず、最低でも285ヤードまで飛距離を伸ばしたい」 今オフに6年越しの愛を実らせ 在日本朝鮮人中央ゴルフ協会の関係者らによると、約30人ほどの在日同胞が日本ゴルフツアー機構会員に属している。その中でも本名でツアートーナメントに出場しているのは白佳和プロ一人だけだ。 ツアープロは全国を転戦するが、白プロが出場する試合には必ず在日同胞たちが応援に駆けつけている。 白プロも、「同胞たちが応援してくれることがすごくうれしいし、励みにもプレッシャーにもなっている」と話す。 「試合にはいつも一人で行くので、知っている人(同胞)がいることは本当に心強い」。 また、公式戦に本格参戦してから南朝鮮のプロたちとも兄弟のように付き合うようになった。 白プロは来年早々、広島朝鮮初中高級学校時代の同級生と6年越しの愛を実らせる。 「結婚の日取りが正式に決まった後のすべての試合で予選を通過している。今まで気合が足りなかった」と話す。 今シーズンの出場予定は残り1試合。シード権獲得まで約700万円の上積みが必要だ。25日から開催されるカシオワールドオープンで来季のシード権を狙う。 【QT】ツアートーナメントやチャレンジツアー出場のためシード権を持たない選手らが参加する競技。毎年4段階(ファースト、セカンド、サード、ファイナル)に分かれて行われる。各段階とも次のステップに進めるプレーヤーは制限されており、ファイナルQTに出場するのは大変なこと。ファイナルQTの上位入賞者に次年度のツアートーナメントの優先出場権やチャレンジツアーの出場権が付与される(順位によって出場試合数に変動がある)。 [朝鮮新報 2004.11.11] |