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表記だけの問題?

 「草稿に目を通してもらえる?」と、知り合いの日本人記者に頼まれた。15日、朝鮮会館で行われた金正日総書記生誕祝賀宴の帰り道でのことだった。

 あいさつした徐萬述総聯中央議長は、ブッシュ政権が朝鮮を「暴圧政治の前哨基地」と全面否定したと述べたが、「草稿」には「圧制の拠点」と表記されていた。それで、朝鮮語のあいさつを直訳すれば「暴圧政治の前哨基地」が正しいと助言した。しかし、当社の表記は決まっている、一度決めた表記は変えられない、と話していた。

 日本の新聞は、「outpost of tyranny」という言葉を「圧制の拠点」「圧政の拠点」などと訳し、意味自体はそう変わりないが、朝鮮側の認識、意図が正確に伝わっていないことも事実だ。

 これが表記だけの問題に限らないからやっかいだ。

 6者会談の無期限延期、核兵器増加の措置を取ると宣言した朝鮮外務省声明が発表(10日)された際には、日本のメディアは「虚を突いた瀬戸際外交」と悪意に満ちて報道していた。が、ブッシュ大統領が一般教書演説で、「究極目標は圧制の終結」としながら、朝鮮に敵意をむき出しにしていたことを考えると当然の成り行きだと言える。それまで、大統領は朝鮮に配慮して名指しを避けたという内容で伝えていただけに、「虚を突かれた」というのも納得だが、そもそも、このような世論を形成したのはメディア自身だ。

 そういえば、新潟県の「万景峰92」号入港条件取り消しを求める記者会見(1月21日)でも、報道のいいかげんさを知らされた。今年の船の運航計画について質問された総聯中央の祖国訪問事務所所長は、「ある新聞にはすでに予定が載っていた。われわれより詳しいようだ」と皮肉っぽく前置きし、「まだ確定してない」と述べていた。

 氾濫する報道を見極め、流されてはいけないと最近あらためて思う。(姜)

[朝鮮新報 2005.2.22]