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朝大法律学科在学生、卒業生ら行政書士、法科大学院に合格

「実力で同胞社会支える」、「同胞社会のため資格生かす」

 朝鮮大学校(東京都小平市)・政治経済学部法律学科4年の金成吉さん(東北朝高出身、22)が今年度の行政書士試験に合格した。また、同学科を昨年卒業し朝青東京・練馬支部で専従を務める李昌奎さん(東京朝高出身、23)も行政書士試験に合格した。

 一方、昨年度、同学科を卒業した朝大研究院1年の李誠珩さん(大阪朝高出身、23)が大阪市立大学(公立)法科大学院に合格。これで同大・法律学科からの法科大学院合格者は5人となった。

 今年度、行政書士試験の合格率が5%。難関を見事に突破した金成吉さんは、「これをステップに、さらに社会保険労務士を目指したい。資格だけではなく、実力で同胞社会を支えていけるよう、これからもがんばっていきたい」と語った。

 李昌奎さんは、「資格はバッチじゃない。同胞社会のために資格を生かせるように励んでいきたい」と話している。

 一方、法科大学院に合格した李誠珩さんは、「法科大学院(ロースクール)の合格はあくまでも通過点にすぎない。1つの結果を出せたという面では自信になっている。後輩たちに『やればできる』ということを伝えたい。弁護士目指して日々努力していきたい」と気持ちを新たにしている。

 同大・政治経済学部の池永一学部長(52)は、「法律学科出身者のロースクール合格の確かな流れができた。また、今年度に司法書士の合格者に続いて行政書士の合格者が出たのは法律学科の教育的な実力を示すものだ。今後も、法律専門家を目指す学生たちのために弁護士、司法書士、行政書士のみならず、社会保険労務士、不動産鑑定士など『自己実現』の機会をさらに広げてゆきたい」と話している。

行政書士とは?

 行政書士法によれば、「行政書士は、他人の依頼を受け、報酬を得て、官公庁に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成することを業とする」と定められている。

 行政書士は、「一番身近な法律家」「町の法律家」と呼ばれる。2002年に行政書士法の改正により、書類の作成代理権を得ることで行政とのパイプ役を担う法律の専門家としてますます活躍の場が広がっている。

 行政書士の仕事は、大きく分けて、官公庁へ提出する書類をつくる「書類作成業務」「許認可申請の代理」「契約の書類作成の代理」「コンサルティング業務」の4つに分けられる。

 今年度は行政書士試験は受験者が約7万8683人で合格者が約4196人と、合格率5%の難関だった。近年、行政書士資格は従来よりそのニーズが高まっている。受験者も8年前に比べ約2倍の人気資格だ。同胞社会においても、身近な生活と権利を守るうえで実効性の高い資格である。

[朝鮮新報 2005.3.1]