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最近遺骨問題が…

 本紙3月18日付掲載の記事に対する読者からの反響が多くあった。横田めぐみさんの遺骨鑑定結果と関連し、日本政府の「偽物」発表に疑問を指摘する南朝鮮・連合ニュースの報道記事を整理、紹介したものだ。

 連合ニュースは、世界的に権威のある英国の科学専門雑誌「ネイチャー」が、遺骨を鑑定した吉井富夫帝京大学講師の「鑑定は断定的なものではない」というコメントを掲載したことを報じながら、南朝鮮の学者らも「1200度で火葬された遺骨からのDNA抽出は事実上不可能」と述懐的な見解を示していると報じた。さらに、科学的に遺骨の真偽が確定されていない状況で、なぜ日本政府は発表を強行したのか、と疑問を投げかけながら、日本政府の態度を批判している。

 読者からの反響には、初めて知った、というものが多かった。また、「感謝する」とのメールまで届いた。

 日本では「ネイチャー」誌の記事をほとんど報道していないので、新鮮な情報だったのだろう。それでも反響は予想以上だった。

 一方、朝鮮のメディアは「ネイチャー」誌報道と関連し、「鑑定結果は日本の右翼反動層と反動言論の主張とは違い、完全にねつ造されたウソだったということが世界に暴露された」(労働新聞22日付)と指摘。また、「鑑定結果をもって反朝鮮謀略攻勢に熱を上げていた日本の反動はこれ以上言う言葉を失った」(民主朝鮮19日付)と指摘した。

 そういえば最近、日本のメディアの「北朝鮮バッシング」が和らいだ気がする。とくに遺骨問題はあまり騒がれていない。

 しかしこれを、問題解決のきざしと見るのは早計だろう。朝鮮中央通信論評は、「朝・日関係の進展を阻み、拉致問題の復活を狙っている日本の反動層は、またどのようなねつ造事件を考案し出すのか誰もわからない」と警鐘を鳴らしている。(姜)

[朝鮮新報 2005.3.29]