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世界の芸術が一堂に

 平壌で毎年行われている4月の春親善芸術祭典を2年連続で取材した。

 世界各国のアーティストが一堂に会して行われる同祭典は、米国一辺倒の日本ではほとんど接することのできない、さまざまな国の芸術に触れられるまたとない機会だ。

 今年もロシア、中国、キューバ、イタリアなどから来たアーティストたちが華やかな舞台を披露し、朝鮮の人々から拍手喝采を浴びている。

 とくに、スウェシュニコフ名称国立アカデミー合唱団、コサック舞踊団、チャイコフスキー名称モスクワ国立音楽大学音楽団など、ロシアから来た各代表団のレベルはとても高い。

 アカペラ合唱団である国立アカデミー合唱団は、ロシアの有名な曲はもちろん、朝鮮の歌も披露し観客を魅了した。

 ロシアの人たちの話によると、国内では同祭典への参加を希望する団体があまりにも多くて、順番待ちまで出ているとか。祭典に参加できる芸術団は国内でもトップレベルだという。

 一方、祭典に参加した各国のアーティストは、朝鮮の開幕公演を見て、その水準の高さに舌を巻いていた。

 イタリアのオペラ歌手は、「朝鮮の芸術がこんなに高い水準とは思わなかった。もっと世界の舞台で活躍すべきだ」とほめ称えていた。こうしたことから祭典準備委員会では、「常連」の芸術団を極力避け、むしろ朝鮮についてあまり知らないアーティストを招待しているそうだ。

 世界各国のアーティストが集まる祭典には、在日朝鮮人芸術団をはじめ海外同胞芸術団も参加している。歌、舞踊、演奏など総合的な公演を行えるのは在日朝鮮人芸術団だけだが、在中、在米などの芸術団にもそれぞれの特徴があり、比較して見るとおもしろい。

 さまざまな国の文化を一度に堪能できる祭典。そのすばらしさを、すべて伝えきれないのが残念だ。(松)

[朝鮮新報 2005.4.26]