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在日同胞ら対象に12日から生野初級で市民健診 「地域福祉活動に貢献を」

 大阪市が市民を対象に実施している市民健康診査(市民健診)。毎年、生野区でも区内の小学校を利用して行われているが、生野区の総聯支部が区との交渉により12日、在日同胞らを主な対象に生野朝鮮初級学校で市民健診が行われる。

 このような健診が朝鮮学校で行われるのは全国でも初めて。

 対象は15歳以上。無料で受診できる。内容は身体計測、血圧測定、尿検査、血液検査の基本健診、結核検診、骨量検査(血液検査は40歳以上、骨量検査は18歳以上が対象)。

 生野区では毎年4月から12月まで、区にある19校の日本の小学校で市民健診を行ってきたが、毎年、在日同胞の受診率が極端に低く受診率を上げる良い方法はないかと区の担当者に相談を持ちかけられたのがきっかけとなった。

 総聯支部が交渉窓口となった背景には、同胞高齢者や朝鮮学校の学父母をはじめとする在日同胞らの受診率が低いことがあった。というのも、彼らの中には日本の小学校になじみの薄い人が多く、仕事などの事情で平日に健診時間を取ることも難しい。生野区には朝鮮学校が2校あるが、そこでも健診を実施できないだろうかと総聯支部が提案し、今回の実施となった(大阪朝鮮第4初級学校は学校前の道路が狭くレントゲン車が入れないため見送られ、同校に隣接する御幸森小学校で同胞対象の健診が行われる)。

 関係者らは、「ウリハッキョで検診が行われることで受診率は確実に増える。一方で支部とウリハッキョが地域社会に貢献することで、地域福祉活動に新たな可能性を探し出せればいい」と話している。

 健診は12日の午前9時半〜11時まで生野初級で、8月24日の午後2時〜3時半まで御幸森小学校で実施される。現在、生野区の総聯、民団支部が同胞たちに広く参加を呼びかけている。

[朝鮮新報 2005.5.31]