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民団中央本部に総連中央が送った書簡

 在日本大韓民国民団中央本部宛

 総連中央は歴史的な6.15共同宣言発表5周年を祖国統一偉業の転換的契機として迎える意志と熱望を北と南、海外の全同胞と共有しつつ、この書簡をあなた方民団中央本部に送ります。

 周知のとおり、6月14日から平壌で開催される「6.15共同宣言発表5周年記念民族統一大祝典」は「6.15共同宣言実践のための北、南、海外共同行事準備委員会」(略称6.15共同委員会)が主催する全民族的な記念行事であります。

 さる3月、常設的な全民族的統一運動連帯機構である「6.15共同委員会」が結成されたことは、6.15共同宣言発表以後の成果を継承し、全同胞の統一指向と意志を一つに集結できる最も幅広い母体の誕生であり、祖国統一運動が前例になく強力な推進力を持つようになった画期的な出来事でした。

 今回の民族統一大祝典は北、南、海外側の各共同委員会代表団らとともに、北と南の当局代表団まで参加することで、名実ともに民族挙げての共同行事として、祖国統一運動において新たな発展の前途を開く重要な契機となるでしょう。

 総連は6.15共同委員会と、今回の民族統一大祝典の重要な任務と意義がまさにかかるものであるからこそ、統一意志を抱く在日同胞団体と人士であるなら誰彼を問わず手を握り、同機構に参加することを栄誉と感じ、あなた方民団も当然喜んで賛同するものと期待し、できるかぎりの誠意を尽くしてきました。

 日本地域準備委員会も、あなた方団体がここに一日も早く網羅されることを再三訴えもし、直接会って相談しようと呼びかけもしました。

 しかし、あなた方民団中央はわれわれの期待とは異なり、総連中央と共同委員会の再三にわたる訴えに耳を傾けなかったばかりか、今回の大祝典の主催者である日本地域準備委員会代表らと会うことすら望まず、背を向けたまま今日に至っています。

 そのため、6.15宣言5周年を目前に控えた今日、同胞たちの間では統一への熱意と民族団結の機運が非常に高まっている反面、日本地域代表として民族統一大祝典に堂々と参加しようとする民団人士には障害となり、切々たる思いに影を落としていることは、実に遺憾な事と言わざるをえません。

 北と南、海外の一致した歓迎と支持のもとに結成され、各界各層の在日同胞団体と人士が幅広く参集し、すでに活動を開始した日本地域準備委員会に背を向けるなら、どうして6.15共同宣言の実践のための民族的偉業に寄与する意思を云々できるでしょう。

 それだけでなく、あなた方民団中央が日本地域準備委員会に顔を背けるばかりか、同機構とは別に総連と共同代表団を構成して平壌に行こうという、あまりにも言われもない「提議」までしてきたことに、われわれは驚かざるをえません。

 この「提議」は、総連が日本地域準備委員会から抜け出るということですが、これがどうして「6.15共同宣言5周年民族統一大祝典の趣旨に賛同し積極的に参与する意思は確固たる」ものたちの思考と言動と言えるでしょうか。

 6.15共同委員会とは別の道を進もうとすることは、あなた方民団中央が言うように、在日同胞社会の「和合と協力時代」をもたらすとか、「在日同胞の立場で祖国の平和統一への力を結集していける歴史的契機」を作るのではなく、同胞社会に新たな不信と反目、分裂の楔(くさび)を打ち込み、統一運動に支障をもたらす罪深い行為となります。

 あなた方民団中央が真に6.15共同宣言の実践に参与する意思があるのなら、過去の既成観念と立場を離れ、6.15共同宣言がもたらした統一偉業の新たな時代に沿って、自己の立つべき場所と果たすべき役割について深思熟考すべきです。

 6.15時代は、たとえ過去に反目と対立の関係があったとしても、今日は「わが民族同士」の理念の下に民族自主、反戦平和、統一愛国のため大同団結していく民族史の新たな時代、統一運動の新たな段階であります。

 日本地域準備委員会は今日も、これから先も貴団体と傘下人士らに自主的平和統一と民族的団合の道を最後までともに進む扉を開けています。

 総連は日本地域準備委員会のメンバーとして、各界各層在日同胞との団合を強化し北と南、海外の全同胞と連帯連合し、6.15共同宣言実践のための民族挙げての偉業に誇らしく貢献していくでしょう。

 総連中央は、あなた方民団中央が一日も早く6.15共同宣言実践のための日本地域準備委員会のメンバーに加わり、6.15共同宣言5周年統一大祝典に堂々と参加されるよう心から願うものであります。

在日本朝鮮人総連合会中央本部

   2005年6月7日

[朝鮮新報 2005.6.11]