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福祉連絡会総会 同胞福祉ネットワーク作りの基礎を

 2001年8月に発足した在日同胞福祉連絡会は、同胞高齢者、障害者とその家族の連携を強め、福祉問題に関する同胞社会での理解を深める活動や日本社会と同胞社会の一員として自立と社会参加のための情報提供などを行っている。

 2002年5月、「在日同胞福祉連絡会祖国訪問団」の一員として祖国を訪問した、全盲の梁進成さん(在日同胞福祉連絡会副代表)。同胞障害児とともに踏んだ祖国の地で「アリラン公演」などを観覧した出来事は、連絡会活動の中でも「一番の思い出」だと語る。

 幼いころから同胞に囲まれて育った梁さんだが、日本の盲学校に入学し寄宿舎生活を送った。日本人だらけの生活は梁さんに数々のとまどいをもたらした。

 「どうすればチョソンサラムとしての自分をキープできるか」

 日本の大学に進学した梁さんは朝鮮の歴史、言葉を学び、「キープ」に励んだ。大学の学友とは「在日」について語りあった。

 卒業後、「チョソンサラムとして生きたい」との想いはいっそう強くなるが、同時に「自分は何者なのか」というわだかまりも消えず悩んだ。

 そんなわだかまりは数年後、同連絡会第1回総会(長野)のビデオを見たとき、「解消」された。「自分の生きる場所を見つけた」衝撃的な出来事だった。当時、梁さんはなによりも「福祉と同胞社会のリンク」「体制作り」に歓喜した。

 今では同連絡会副代表として活躍する梁さん。非専従が運営する同連絡会の活動には、力量面で多くの問題があるが、みなで力を合わせれば解決できると声を弾ませる。

 連絡会としては今後、8月の総会を機に、同胞高齢者福祉問題も含めた総合的な同胞福祉ネットワーク作りのための基盤をもう一度立て直し、全国の同胞福祉施設とのさらなる連携を強化する構えだ。(李泰鎬、李東浩記者)

[朝鮮新報 2005.7.28]