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北海道朝鮮学校を支える会 第2回総会 「朝鮮学校の処遇改善に全力で取り組む」

 「北海道朝鮮学校を支える会」(以下「支える会」)の第2回総会が6月17日、札幌市の札幌市民会館で開かれ、「支える会」の役員、会員他北海道初中高の教員、「オモニ会」、総聯職員など70人が参加した。

 道内の日本の教員はじめ日本の有志たちにより、昨年7月に設立された「支える会」は、朝鮮学校のおかれている状況を理解し、処遇改善のための活動を行うとともに、朝鮮学校との交流を深めることを目的として設立(「支える会」会則)された。

第2回総会は6月17日、札幌市民会館で開かれた

 「支える会」は設立以降、朝鮮学校との交流や朝鮮問題に関する学習会、日朝友好促進交換授業、処遇改善を要請するための市との交渉、書籍寄贈、署名活動や支援カンパなどさまざまな活動を行ってきた。

 総会では、古賀清敬・共同代表、崔寅泰・北海道朝鮮初中高級学校校長のあいさつに次いで、衆議院議員の小林千代美、はちろ吉雄両氏のメッセージが紹介された。

 小林氏は、「日朝平壌宣言こそが、日朝間の不幸な歴史を清算するものであり、日朝両政府がこの宣言を誠実に実行してこそ、国交正常化を実現可能にすることだと考える」と指摘した。

 総会では、議長団の選出、04年度経過、活動報告、05年度活動方針案、04年度決算ならび05年度予算案、会計監査報告、役員の一部改正などが行われた。

 一年間の活動報告では、処遇改善の取り組みとして、@1条校に準じた扱い、A助成金削減の問題、B国立大学入試資格の問題、C朝鮮学校の児童生徒の安全確保の問題、D中体連、中文連、高体連などの加盟の問題の5項目について言及された。

「支える会」役員、会員、朝鮮学校関係者など70人が参加した総会

 報告者の鈴木芳雄・「支える会」事務局長は、「朝鮮学校の処遇改善を目的として『支える会』は活動してきた。しかし、日本の学校では当然のようにあるスクールゾーンや冬季の除排雪、不審者侵入防止の安全装置の設置は至急行わなければならず、また、児童生徒の安全会加入(学校でけがをしたときの保障制度)は朝鮮学校は適用外であり、自分たちで高い保険に入らねばならない。部活の事故についても同様で、朝鮮学校の処遇については、まだまだ私たちが知らない問題が山積している」と語った。

 総会では決議文が採択された。

 決議文には、朝鮮学校の民族教育の諸権利を世界人権宣言、日本国憲法、国際人権A規約、人種差別撤廃条約、「子どもの権利条約」など多くの条約、憲法、条項に法的根拠を求め、「朝鮮学校を1条校に準じた(同等の)扱いをすること」を強く求めるとの内容が盛り込まれた。また、戦後60年も経過しながら朝鮮学校の処遇がいまだに進んでないことを深く考え、朝鮮学校に通う児童生徒が、夢と希望をもって活躍できるよう朝鮮学校の処遇改善に全力で取り組むとの意思表明がされた。

 総会では、「オモニ会の活動とわが子を朝鮮学校に通わせて」(北海道朝鮮初中高級学校オモニ会、姜美香会長)、「日本人として朝鮮学校に職して」(北海道朝鮮初中高級学校、サッカー部コーチの藤代隆介教員)と題した記念講演が行われ、閉会のあいさつを蛯名清悦・北海道議会議員が行った。【北海道朝鮮初中高級学校】

[朝鮮新報 2005.7.30]