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〈朝鮮の食料問題解決とジャガイモ栽培I〉 2年目で1ヘクタールあたり60トン達成

収量調査

 大紅湍での代表団の最後の活動は、02年9月17日から9月18日にかけて行われた。

 このときの代表団の訪朝の目的と活動目標は、試験圃で栽培したジャガイモ全品種の収量調査と品種比較を行うこと、また平野地帯でのジャガイモ2毛作農業の実態を調査し、次の年からの試験栽培の対策をたてることなどであった。

 代表団が大紅湍に現地入りした頃にはジャガイモ畑はほとんどが枯稠期に入り、葉は黄変化していた。

 代表団が着くまえに現地では予め指示していた通り、10坪当たりのジャガイモを掘りおこして収量調査に備えていた。

 代表団は各試験区毎に5株ずつを選び、その塊茎の個数と規格別の重量を測定することにし、一品種に対してT−W反復平均を出した。その結果は表にまとめた。

試験品種の塊茎

 この結果は、代表団が試験栽培最初の年にたてた全体的にみて1ヘクタールあたり60トンの水準で収穫をあげるという目標が2年目にして見事に達成されたことを意味する。

 2年目の品種比較試験圃での結果で、外国で育成された品種が朝鮮の品種に優るとも劣らない成績を示したことは、大紅湍という土壌で精密農業の要求どおり栽培が行われた結果だとみることができる。

 またそれは、農場管理や営農作業で西頭分場の現地作業員たちが発揮した熱意と献身の結実でもある。

 大紅湍でのジャガイモ農業をみると最近、近代的なジャガイモ貯蔵庫や浴光催芽場が少なからず建設され、種イモの貯蔵管理や浴光処理工程が科学的な方法で行われるようになり、播種や培土作業まで機械化され、適期に植付け農薬を散布するなど適期適作の原則にのっとり精密農業の水準をいっそう高めたといえる。

 そして、かつては疫病防止に多くの労力が傾けられたとすれば今日ではより多くの関心が無ビールス種イモの生産に向けられるようになり、04年までにすべての圃場に無病イモを供給できる体制が組まれ実現されている。

品種 トン数
農林1号 61.8
紅丸 59.4
コナフブキ 48.6
ワセシロ 54.3
ポテ7号 57.8
テホンダン2号 53.7
テホンダン11号 59.6
ワセ2号 54.8

1ヘクタールあたり

 大紅湍でジャガイモ農業をよりいっそう発展させ、ジャガイモの生産基地を築くには、この2年間の試験栽培の経験を生かしながら、採取体系と同時に輪作体系を確立しなければならない。少なくとも4年輪作あるいは5年輪作へと改善する必要がある。

 朝鮮の在来種の中でたとえば大紅湍11号品種は耐病性の多収穫品種だが、この特性が生かされるには科学的な営農作業と同時に採種体系や輪作体系確立に向けての努力なしには無理だろう。

 最後に、全粒イモか切りイモかの問題に触れておこう。

 朝鮮では、全粒イモで植えるのが鉄則とされているが、大紅湍での試験栽培の結果は全粒イモと切りイモの差はほとんど見られなかった。

 この結果から言えるのは、塊茎の重さ60グラム以上の種イモは切断して植えた方が種イモの節約になり収量も増やすことができるのである。

 今後、検討を要する問題の一つである。(洪彰澤、元朝鮮大学校教授)

[朝鮮新報 2005.9.28]