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日本と朝鮮半島の「次代」を創る若者フォーラム

若者による「視点」模索

フォーラムの参加者たち

 4日、「コリアン学生学術フォーラム」に続いて行われた「日本と朝鮮半島の『次代』を創る若者フォーラム2005」は、若いパネラーたちが議論を交わす場となった。

 パネルディスカッション第1部では、藤永壮・大阪産業大学教授をコーディネーターとして「日朝の『次代』を創造するにおいて持つべき視点」について提言があった。

 李英哲・朝鮮大学校外国語学部助手からは、視線は常に双方向的であるため「見ている=見られている」ということ、それを認識することは他者と真につながっていくための糸口であるとの発言があった。大阪大学大学院・廣岡浄進さんからは、「自分以外の何ものをも代表しない−自分自身を代表する」という視点も持つべきだとの提言があった。一橋大学大学院生の鄭栄桓さんは、朝・日友好は植民地主義の克服の問題であると主張した。

 パネルディスカッション第2部では「友好のためのリレートーク」が行われ、櫛渕万里さん(ピースボート共同代表)、米津篤八さん(HANKネット世話人)、筒井由紀子さん(KOREAこどもキャンペーン事務局長)、伊関瑞穂さん(平和の糧)がそれぞれ現在の活動と今後の課題について述べた。

 櫛渕さんは「ここでも議論がなされるとき日本人と朝鮮人というくくりになる。それを乗り越えた東アジア、東北アジアの市民性をいかに創っていくかをどんどん提言していきたい」と言う。また、米津さんは「異常」でない=絵にならないものは流さない、という姿勢のメディアを問題視する一方、筒井さんはそのメディアをもうまく利用する方法を考える必要があると語った。伊関さんからは、民間が主導になって友好を築いていこうとの訴えがなされた。

 パネルディスカッションのあと、「東北アジアの平和構築と日朝国交正常化」「日韓基本条約の教訓と在日朝鮮人問題」「歴史認識共有へのアプローチ」「日朝市民交流活性化のためのアプローチ」の4分科で日朝しゃべりマダンが持たれ、それぞれのテーマに沿って活発な議論がなされた。(安愛麗記者)

[朝鮮新報 2005.12.6]