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朝大卒業生 今年度から受験可能に 社会保険労務士試験

 社会保険労務士(社労士)試験の受験資格が拡大され、朝鮮大学校卒業生の同試験受験が可能となった。2005年度の試験より実施される。厚生労働省労働基準局が1月26日、全国社会保険労務士会連合会に対して行った通知で明らかになった。

 社労士とは、社会保険や企業の労務に関する法律を扱う専門家である。需要が高い国家資格として人気があり、将来性も高いとされている。

 受験資格の拡大で今回、新たに追加されたのは「全国社会保険労務士会連合会において、個別の受験資格審査により、学校教育法に定める短期大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められる者」などである。

 これに伴い同連合会は、「個別審査では、各種学校又はその他国内外の教育施設等の修了者で、当該教育施設等における履修科目の種類、内容等の学習歴を総合的に審査する」とした。

 これまで同受験資格は、4年制大学に2年以上在学し62単位を取得した者、短大卒業者、一定の要件を満たした専修学校卒業者などに与えられていたが、朝鮮大学校の卒業生には認められていなかった。社労士を目指す場合は、行政書士資格を取得して、それをもって受験するなどの回り道を強いられてきた。

 在日本朝鮮人人権協会と朝大の教員、学生の代表らは昨年12月7日、厚生労働省(東京都千代田区)を訪れ、朝大在学生・卒業生への受験資格認定を求める要望書を提出していた。

 厚生労働省への要請に参加した朴相起さん(法律学科3年)は、「社労士の受験資格が認められてうれしい。昨年から司法試験一次試験免除や保育士の受験認定などに継ぐもので、国家資格を認める流れがでてきたと思う」と感想を述べた。

 この問題に携わってきた金哲敏弁護士は「朝大卒業生が認められたことは一歩前進。我々の要望にスピーディーに対応してくれたことは評価できる」と語った。

[朝鮮新報 2005.2.5]