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京都・無年金高齢者訴訟 第1回口頭弁論

原告が意見陳述 「当然の権利、保障を」

 日本の外国人排除政策によって無年金状態に置かれている京都府の同胞高齢者5人が、長い間精神的苦痛を受けたとして日本に損害賠償を求めた訴訟(2004年12月21日提訴)の第1回口頭弁論が24日、京都地裁で行われた。支援者、同胞らが傍聴する中、原告団長の玄順任さん(78)が意見陳述を行い、差別の実情を訴え植民地支配による被害者の人権保障を訴えた。

 弁論では、原告側弁護団の伊山正和事務局長が訴状について説明。日本が年金創設時に国籍条項で外国人を排除したのは違憲で、撤廃時に経緯措置を取らなかったのは立法不作為にあたると主張し、「国は彼らが死ぬのを待っているのか」と強く訴えた。

 玄さんは「在日が年金をもらえないのは不公平。戦争中は朝鮮人をこき使って、戦争が終わったら利になることは全部カットされた。旧植民地出身者の犠牲者が死ぬまで『悪い奴』のレッテルを貼られることなく、人間としてあたりまえの権利を保障してほしい」と述べた。

 終了後、報告集会が行われ、原告、弁護士、支援者らがそれぞれ発言。「戦争60年が経とうとしているが、いまだ過去の清算がされていない」「ハルモニたちはただ年金がほしいのではない。差別を無くしたいのだ」などと訴え、支援を呼びかけた。

 第2回口頭弁論は6月1日(10時)、京都地裁101号法廷で行われる。

[朝鮮新報 2005.3.29]