日本が戦前、植民地統治下の南朝鮮、台湾に設置したハンセン病療養所に入所させられた人たちが、日本国内の入所者と同様にハンセン病補償法の補償対象に含まれるかが争われたソロクト更生園、台湾楽生院補償請求訴訟の二つの判決が２５日、東京地裁で下されたのを受け同日、報告集会が星陵会館（東京都千代田区）で行われた。

　判決報告をした徳田靖之弁護士は、「ソロクトに収容された人々からの請求が棄却されたことについて、まずみなさんにお詫びがしたい」としたうえで、「この不当判決は絶対にゆるすことはできない」と語った。

　つづいて原告らが判決を受けての心情を語った。ソロクトの原告らは、「台湾と違うところは何もないのに、このような判決は差別だ。これからも闘っていくためにみなさんの力を借りたい」と語った。

　最後に行動提起をした国宗直子弁護士は、２つの判決によって厚生労働大臣が告示を書換えさえすれば何の問題もないということがわかったと指摘したうえで、そのために厚労省への訴えに力をいれていくと語った。

［朝鮮新報 2005.10.29］