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党創建、祖国解放60周年 リメイク版「アリラン」上演 開幕から1カ月、毎日4万人が観覧

 【平壌発=姜イルク、李相英記者】平壌のメーデースタジアムで、大マスゲーム・芸術公演「アリラン」のリメイク版が8月16日から上演されている。「アリラン」は金日成主席の誕生90周年に際し2002年に制作され、その年の4月から8月まで上演された。今回は朝鮮労働党創建(10月10日)60周年、祖国解放(8月15日)60周年に際して日曜日を除き毎日上演されている。10月末までロングラン上演される予定。

3年ぶりの上演

観る者を驚かせる大マスゲーム・芸術公演「アリラン」(写真は第4章「統一アリラン」)

 リメイクされた「アリラン」は序章、第1章から第4章、終章で構成され、内容も「02年版」と大きな差異はない。日本の植民地時代から現在までアリラン民族が歩んできた100年史を振り返りつつ、主に金日成主席の業績、朝鮮の自主的平和統一への願いを描いた。上演時間は約80分。

 「人民俳優」「功勲俳優」の称号を持つトップレベルの俳優、青年学生ら延べ10万人が出演している。

 02年には構想、制作期間を含め作品の完成までに約1年の期間を要したが、リメイク版は3カ月の練習期間を要しただけで完成された。総演出を担当したキム・スジョ氏(血の海歌劇団総長)も「奇跡的だと思う」と語った。出演者の「熱意と努力が実った」としながら、早く完成した要因について「党創建60周年、祖国解放60周年を記念するため、みなが心を合わせ団結したからだ」と説明した。

 02年には外国からの観光客を積極的に誘致したが、今回は国内の行事として行われている。

 3年ぶりに上演した目的についてキム・スジョ氏は、「朝鮮の歴史において転換点となる記念日をいっそう盛大に祝うため」だと述べた。

リメイク版「アリラン」に見入る観覧者

 運営は朴奉珠内閣総理を委員長とする「アリラン」国家準備委員会(以下、準備委員会)が受け持っている。準備委員会によると、国内の観覧希望者が多いため、毎日4万人以上の観客を入れているが、それでもすべての要請に応じきれないでいるそうだ。一度観た人が再び観覧を希望する場合が多いためだという。

 地方から訪れる観客の要請に応え、準備委員会では「アリラン」専用列車を編成し、専用バスも運営している。地方からは日に約1万人が平壌を訪れるという。

 国内の新聞も「アリラン爆風」(平壌新聞)との表現で、その活気あふれる雰囲気を伝えている。

海外同胞、外国人も

 「アリラン」は国内行事と銘打ってはいるものの、海外同胞や外国人の観覧も可能だ。

 料金は特等席300ドル(1ドル=約120円)、1等席150ドル、2等席100ドル、3等席50ドル。

 8月16日の開幕時から、在日同胞をはじめ祖国訪朝中の海外同胞、ソウルニュー・オペラ団などの南朝鮮代表団、在朝公館員など、数多くの海外同胞、南の人士、外国人が観覧した。彼らは一様に公演の規模に驚きを示すとともにその組織性、芸術性はどの国の公演にも比べようがない、と感想を述べた。

 「一心団結した朝鮮の力を実感した」という朝鮮大学校教育学部美術科2年生の申敬玉さんは「出演者一人ひとりが自分の役割を忠実に果たすことで、高い水準の作品を作り上げたことに感動した。個人の芸術とはまた違った集団芸術の持つ力を感じた」と話した。

 同科の鄭宇民教員は、「アリランは朝鮮だけが作れる芸術。3年前の公演から数えて都合3回見たがそのたびに力がわいてくる」と語った。

 文学歴史学部3年生の崔梨奈、朴文基さんは、高級部時代の祖国訪問時に前回の公演を観た。リメイク版も観られるという「幸運なめぐり合わせ」に喜びを露わにしていた。

 「背景板の作り出す絵の美しさに目を奪われた」という崔梨奈さんは「3年前に比べてスケールがよりいっそう大きくなった。祖国は必ず勝利するという確信を与えてくれる内容だった」と感想を語った。

 朴文基さんも、「まだ観ていない人たちにアリランの魅力を知らせてあげたい」と話していた。

[朝鮮新報 2005.9.13]