「韓米関係の過去清算を意味」

　米軍が朝鮮に駐屯した１９４５年９月８日から６０年が経過した。１２日、仁川の自由公園では各界団体３千余人が集まり、駐韓米軍撤収とマッカーサーの銅像撤去を求める大規模集会が開かれた。

　この日の集会を主催した全国民衆連帯と統一連帯、「米軍強制占領６０年の清算と９．１１国民大会仁川地域準備委員会」は、米軍の駐屯によって過去６０年間、南北の分断が固定化し、限りない戦争の脅威と経済的従属、米軍の犯罪など隷属的な韓米同盟体制が続いてきたとして、米軍の撤収を主張した。

　また、「マッカーサー将軍はわれわれの危機を救ってくれた『恩人』ではなく、『占領軍』として『米軍強制占領60年体制』を代表する『政治的シンボル』だ」と指摘。マッカーサー像に象徴される「反共主義」を克服しなければ、６．１５共同宣言以後に急変する南北関係も結局難関にぶちあたらざるをえないとの憂慮を示した。

　仁川自由公園内広場で行われた集会で、全国民衆連帯のチョン・グヮンフン常任代表は「侵略軍の銅像がここにあることは民族的自尊心が許さない」と語った。

　民主労働党のリ・ジョンミ最高委員は「自主的な統一国家を作るために必ずぶち壊さねばならないのは、冷戦に基づいて分断した祖国に駐屯している米軍駐屯６０年体制」だと強調した。

　この日の集会では、「保守言論」の集中砲火を浴びたパク・ソンファンバンドが「マッカーサー」の歌を歌い脚光を浴びた。日に２００通以上の抗議メールを受け取るとしながらも、「この席でこの歌を歌えること自体、自主統一が近づいていることを示すものだ」と述べた。

　集会後、参加者らはマッカーサー像の周辺で「人間の鎖連結」を試みようとしたが、これを阻止する警官と衝突し、けが人まで出た。

　この日の集会について、統一連帯のキム・ソンラン対外協力委員長は「米軍強制占領６０年体制を象徴するマッカーサー像の実質的な撤去を実現するための汎国民運動の出発点となった」と評価し、「この撤去事業には崇米、反共などに象徴される韓米関係のわい曲と隠ぺいを清算する過去清算の意味がある」と強調した。

［朝鮮新報 2005.9.13］