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〈10月の平壌で〉 街に活気、一段とおしゃれな女性たち

市民に愛される大同江ビール

松山からの帰国者、金泰雄さんは工場の副技師長

 久しぶりの平壌は活気に満ちて、市民の表情も明るかった。街を闊歩する女性たちの服装も一際おしゃれで、淡いグリーンやピンク、オレンジ色のスーツやパンツ姿も目についた。中には、ショートカットのヘアースタイルで、リュックサックを背負って、颯爽と歩く女子大生たちもいた。

 生活スタイルも現代風になった。いろいろな場所で、若い夫婦に「子供は何人?」と聞いたが、「一人」という答えが圧倒的に多かった。

 「金日成花金正日花展示館」のガイド、キム・リョウォンさん(34)も、小学校1年生の一人娘を抱えて働くワーキング・ウーマン。夫は新聞記者、娘は平壌芸術大学の付属小学校でバイオリンを学んでいると言う。「子供をもう一人ほしいと思ったが、娘にバイオリンの家庭教師をつけたりするのにお金がかかるので、諦めた」。

オートメ化された工場でキビキビ働く労働者たち

 主席逝去後の苦難の行軍時には、食糧難や電力事情も悪化して、街全体が沈んでいたが、今年10月1日からは、市民たちへの米の配給が正常化した。

 「停電もほとんどなくなり、大同江の大同橋や綾羅橋には照明灯がともり、本当にきれいになった。高層マンションのすべての窓辺に明かりがついて、本当にきれい」と語ったのは、親せき訪問のため、2年ぶりに平壌に滞在していた福島の呉和錫さん(45)。

 街の話題をさらっていたのは、南の人々にも愛飲されている生ビール・大同江ビール。すでに大同江ビール工場と200の直営ビール園を築き、多くの市民からの評判は上々だという。

 工場は3年前に平壌市寺洞区域にオープン。敷地10万ヘクタール、建坪2万ヘクタール規模のオートメ化された設備を誇る。ここで酒精5.6%の生ビールが年間7万キロリットル生産されている。

 ここで、副技師長として、製品の管理に当たっていたのが、愛媛県松山市から16歳で帰国した金泰雄さん(55)。広島朝高在学中に帰国し、平壌の軽工業大学で学び、卒業後は平壌ビール工場の技術者に。以来この道一筋に歩んできた。3年前に大同江ビール工場にスカウトされ、研究と製品管理を一手に任されてきた。

出荷を待つ大同江ビールのたる

 「市民たちにおいしいビールを提供するようにという金正日総書記の指導を受け、中国の青島ビールをはじめ、ドイツ、イギリス、スウェーデンなど評判の高い世界各国のビール生産現場に研修に出かけた。今では、日本のスーパードライなどにくらべても遜色のない味になったと自負している」とキッパリ。

 いまでは1時間に1万本、一日に8万本の生ビールを生産しており、直営店「大同江ビアホール」では生ビール(1リットル)を50ウォンで販売しているという。

 試飲してみると、少しホップのにおいがツーンときたが、金さんによると「この感じが南ではとても受けていると聞いた。ホップの原料は両江道、麦は両江道と黄海道の国産。原産地の農場ともよく話しあって、ホップの質をさらに高めて、いっそう味をよくしていきたい」と意欲満々に語った。

 金さんが「もっと飲んでいきなさい」と勧めてくれるので、普通の生と黒生をもらって、「ハーフ&ハーフ」を作って一気に飲むと、平壌の青空のような、さわやかな気分でいっぱいになった。(朴日粉記者)

[朝鮮新報 2005.10.28]