top_rogo.gif (16396 bytes)

北南管理区域での米軍の挑発に対策要求

 北南軍事会談北側代表団スポークスマンは11月29日、米軍が最近、北南管理区域で不正常な行為を働いていることに関して次のような談話を発表した。

 最近、米軍は何の事前通報もなしに北南が合意、設定した東、西海地区北南管理区域の軍事境界線100メートル地点に不意に現れて北南間に行き来する車両を監視し、北側地域を撮影し勤務メンバーに向かって手振りや身振りでからかう行為を働いている。このような挑発行為は、10月と11月の2カ月間だけでも約130件に達し、これに加担した米軍の数は延べ180余人に達する。

 これにより現在、北南管理区域には不慮の対決と、緊張が激化しかねない尋常でない事態が生じている。

 ここで問題になるのは、こうした重大な事態が、双方の合意に基づいて北南管理区域内の安全秩序遵守を要求すべき南朝鮮軍当局の黙認のもとで公然と起きていることである。

 わが方は、これについて南朝鮮軍当局の当該機関に通知文を送って追及し、2回にわたる軍実務責任者の現場接触を通じて北南管理区域で起きている不正常な事態を収拾するよう重ねて要求した。

 しかし、その都度南朝鮮軍当局は、北南管理区域に現れて闊歩しているのは「米軍ではなく『国連軍』」「『国連軍』は停戦協定によって北南管理区域を含む非武装地帯に対する『管轄権』を有しているのでどうしようもない」などと米軍の行為をかばい、果ては、北南合意が停戦協定の「下位」にあるので履行を怠ってもかまわないとの論理まで持ち出している。

 南朝鮮軍部のこのような立場と態度は、北南間ですでに遂げた軍事的保障合意書を有名無実なものにする無責任な姿勢をそのままさらけ出したものであり、6.15共同宣言の根本精神から見ても、民族的自尊心の見地から見ても到底許されない。

 もし、南朝鮮軍部の論理に従えば、停戦協定締結当事者として非武装地帯管轄権だけでなく管理権まですべて握っているわが方は、あえて北南管理区域の安全秩序に関する合意に拘束される何らの理由もなく、結局、「管轄権」のない南朝鮮軍部のみが合意書履行の義務を負うことになるという結論が導き出される。

 北南管区軍事境界線100メートル地点に入る場合に相手側に通報するのは、2002年9月17日と2003年12月23日、双方軍部が合意、採択した軍事的保障合意書の重要な内容の一つである。

 北南管理区域の安全秩序をまともに維持するか否かは、北南協力と交流に関わる重要な問題である。

 南朝鮮軍当局は、北南管理区域で続く重大な事態を直視し、双方間に遂げられた軍事的合意事項を徹底的に履行するための決定的な対策を講じ、時代と民族の前に負った使命と責任を全うすべきだ。(朝鮮通信)

[朝鮮新報 2005.12.1]