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南の市民団体、宗教人 非転向長期囚の墓碑破壊を非難

 さる5日に「北派工作員遺族同志会」が京畿道坡州市にある非転向長期囚の墓碑を破壊したことと関連して、市民社会団体など各界人士が9日、記者会見を開き、「反人倫的暴力を加えることはいかなる政治的理由によっても決して許されることではない」との立場を明らかにした。

 ソウルのキリスト教会館に集まった各界元老60余人は、オ・ジョンリョル全国連合議長が朗読した記者会見文を通じて、「死者に対して最低限の礼儀を尽くすわが民族の深い伝統と人倫道徳を覆す倫理に背く行為」だと断罪した。

 記者会見に参加した元老たちは「分断のカゴの中で生涯苦労を重ねた長期囚らに、体を休める一坪の土地さえ許可しない極端な冷戦思考、暴力的な態度に悲観せざるをえない」と南社会の度量の狭さを非難した。

 また、今年の8.15民族大祝典の際に北側代表団が南の戦死軍人らが安置された顕忠院を訪れた点を指摘しながら、「南の社会内でも分断と冷戦の残滓を拭う努力がより積極的に行われることを願う」として、非転向長期囚の送還と亡がらの送還を速やかに推進するよう求めた。

 警察の拷問で死亡した故パク・チョンチョル烈士の父であるパク・チョンギさんは「墓碑を傷つけた人たちは率先して謝罪しなければならず、6人の亡がらをいかなる方法によってでも再び安置しなければならない」と語った。

 一方、キリスト教、仏教、円仏教、天主教など4宗教団体は12日、ソウル市内で記者会見し、宗教人としての立場を表明した。

 「苦難を受ける人々とともにする集い」のチン・グヮンス牧師は「今回の事件を契機に民族構成員が理性と合理を取り戻し、非転向長期囚の2次送還と傷つけられた亡がらの送還が速やかに行われ、わが社会が正常化されることを望む」と述べた。

 京畿平和連帯のマ・ジョ僧侶が記者会見文を朗読し、「古い理念と思想のために亡き者までが利用される嘆かわしい現実の前に、わが宗教人たちは再び惨たんたる心境に陥っている」との立場を明らかにした。

 非転向長期囚送還推進委員会で活動する天主教統一後援会議のロ・ジンミン委員長は「墓碑を破壊する事件が許されるなら、今後他の墓にも同様の出来事が起きないとも限らない。2次送還が一日も早く実現するよう統一部に求めていく」とあらためて表明した。

[朝鮮新報 2005.12.13]