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〈担当記者座談会 05年朝鮮半島情勢を振り返るC〉 朝鮮の内政

 朝鮮労働党創建60周年(10月10日)を迎えた今年。朝鮮ではこの日を「勝利者の大祝典」として迎えることにあらゆる力を集中させた。主に経済問題を中心に担当記者が朝鮮の内政を振り返った。

 C 今年は何といっても朝鮮労働党創建60周年がビッグ・イベントだったね。労働新聞など3紙による元旦恒例の共同社説ですでに、「今年われわれは勝利者の大きな誇りと自負心を抱き、党創建60周年を盛大に記念する」と指摘していた。

 A 「勝利者」が具体的に何を意味するのか。おそらく核問題を中心とした朝米関係と経済問題の解決が念頭にあったものと思われる。

 B 核問題は10月10日を迎える前に6者会談共同声明という形でひとつの実を結んだ。経済問題では年初から農業=食糧問題解決に全力を注いできた。

 A 共同社説では「社会主義経済建設の主攻戦線は農業戦線」だとして、農業生産に全力量を集中し動員しなければならないと強調した。

 C 本紙平壌特派員らが異口同音に指摘していたが、田植えの季節や稲刈りの季節を含め全期間にわたって、現地スタッフも含めて事務員らは本業よりも農村を手伝うのに忙しかったようだ。もちろん幹部も例外ではなかったらしい。

 B そのかいあって今年は例年に比べて増産が見込めそうだ。朝鮮ではまだ統計を明らかにしてはいないが、南の農業振興庁は北の穀物総生産量について前年比5.3%増の454万トンと推定した(11月29日発表)。この内、米は202万トン、トウモロコシは163万トンだとしている。米農務省も前年比4%増産を見込んでいる。

 C 穀物増産を示す一つの象徴的な出来事が食糧供給の正常化だろう。10月1日から全国的に実施されていると、収買糧政省のキム・ソンチョル処長が本紙記者に語った。

 A 半月分ずつ2回に分けて供給しているらしいね。このため、総合市場ではいっさい米の販売が禁止されているそうだ。市場で米が売られていたのも国家が食糧供給を正常化できなかったから。食糧事情が緊張していたためのやむをえない措置だった。今や食糧供給が正常化したのだから、その必要性もなくなったわけだ。

 B 農業だけでなく経済は全般的に上向き傾向にあると平壌特派員は伝えている。「10月の大祝典」に向けて7月には「100日間戦闘」が始まった。党中央委員会と党中央軍事委員会が連名で発表した共同スローガン遂行のための「戦闘」だったが、ここで示された課題もほとんどが経済に関するものだった。

 C 党創建60周年に際して朝鮮中央通信は社会主義建設の各部門で収めた成果を報道した。それによると130余の対象物が建設され、1600余の工場、企業所が年間計画を繰り上げて達成したという。

 A 中でも「記念碑的建造物」と言われるのが自然流れ式灌漑システムである白馬−鉄山水路。平安北道一帯の4万6000ヘクタールの耕地に自然に流れ込むようになっている大灌漑施設で、2003年9月に完工した价川−台城湖水路に次ぐ2番目の大きさだ。

 B 中国の全面的な支援で完成した大安親善ガラス工場もそうだ。朝中の労働者たちが力を合わせて建設しただけに、朝中友好のシンボルという意味でも重要な成果だ。

 A 首都平壌の改造建設、現代化工事も進んだ。平壌と言えば、冬場に入っても平壌火力発電所と東平壌火力発電所がフル稼働しているそうだ。床下暖房や温水をはじめ冬場の電力供給も確保できそうだという。これは両発電所で年間を通して重油の節約と発電設備の稼働率を高めるための技術改良が進められたためだ。

 C 02年に上演され、内外の大きな反響を呼んだ大マスゲーム・芸術公演「アリラン」のリメイク版が8月16日から10月末までロングラン上演された。国内行事と銘打ったものの、海外同胞や外国人観光客の観覧も可能にした。同胞の間でリメイク版を目にした人は少なくないだろう。

 A そして共同社説で強調したとおり、党創建記念日である10月10日当日は文字どおり「大祝典」だった。金正日総書記が党、軍、国家の幹部らとともに参席しただけでなく、中国の呉儀副首相、ロシア極東連邦管区のプリコフスキー大統領全権代表ら友好国の人士らも参加した。(まとめ=文聖姫記者、おわり)

建設終えた主な対象

 ・自然流れ式灌漑システムである白馬−鉄山水路
 ・寧遠発電所ダム、金津江興峰青年発電所など数十の発電所
 ・大安親善ガラス工場
 ・黄海製鉄連合企業所の100トン電気炉
 ・平壌市の改造、近代化工事。1万8000世帯の住宅と外部改造、補修
 ・都市と農村の5万余世帯の近代的住宅

[朝鮮新報 2005.12.23]