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独島を平和な島に

島根大学名誉教授 内藤正中さん

 住み慣れた松江市を離れ、この4月半ば、長男の住む神奈川県に居を移した。

 29年生まれ。京大大学院を卒業後、島根大学で教職を得た。68年に教授に就任後、同大法文学部長を長く務め、地域経済の発展を学術的に支える一方、環日本海の歴史シンポを提唱し、朝鮮半島との文化交流に心血を注いだ。93年に退官した後、昨年4月まで鳥取女子短大でも教え、このほど50年にわたる大学教員生活に終止符を打った。

 独島をめぐっては、著書、論文などで「竹島(独島)が日本の領土だったことはなく、日本の記録も第2次世界大戦前のものには韓国の土地であることを裏付ける資料が多く、江戸時代の漁民も渡航禁止令が出されてからは朝鮮の土地だと認識していた」と語る。内藤さんは「この問題を解決するためには、日本政府は四角四面にならず、固有領土論からいったん離れるべきだ」として、将来は竹島(独島)が朝鮮半島と日本列島を自由に繋ぐ平和の島であってほしいと願う。

[朝鮮新報 2005.6.7]