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映画「海女のリャンさん」を観て〜ある中学校の「総合授業」から〜

家族愛に深い感動

 リャンさんが家族を思っている気持ちが良くわかった。リャンさんは、一生懸命働いたけど、子どもたちに楽をさせたかったと言っていたけど、それだけがんばれば十分なんじゃないかなと思った。北朝鮮をただ批判するだけじゃなく、いろんな方向から見るべきだと思い、自分の考えが変わった。

 リャンさんの人生は、とてもツライ人生だと思いました。家族がばらばらに暮らすなんて、今の私にとっては考えられないことだし、考えたくもありません。それでも一生懸命、子どものことを考えながら働いていたリャンさんは、すごいなあと思いました。今、生まれていれば、こんな悲しい人生にはならずに、家族と一緒に暮らせたかもしれないけど、リャンさんは今の自分に誇りをもって良いと思ったくらい強い人だと思いました。

 今回の「海女のリャンさん」を見て、一番印象に残ったところは、はなればなれになった自分の子どもたちに会いに北朝鮮まで行き、最後子どもと別れて、リャンさんが車の中で泣いていたところです。たくさんの子どもがいるのに、全員はなればなれで暮らしているのは悲しいことだと思いました。私はいつも家族がそばにいるのに、リャンさんたちだけでなく、ほかにもたくさんの家族がばらばらな人たちがいるんだと思うと、自分たちがとても幸せだということがわかりました。

 今まで、自分の北朝鮮のイメージはあまりいいものではなかった。でも、違ったところから見ると、家族の温かいきずなでつながっていて、いいなあと思った。実際、長い歳月を経て家族に会うのはすごくうれしいことだと思う。けれど、逆に考えれば、長い歳月の間会えないのは悲しい。あの船もいろいろ問題があるみたいだけど、離れ離れになっている人たちにとっては、大きな問題だと思う。良く覚えていないところもあるけど、「きずな」がテーマの映画だと思った。

 はなればなれになってしまった家族と再会する場面にとても感動しました。でも一番強く思ったのが、リャンさんの家族想いなところです。すごい感動しました。ちょっと泣けました。

 国籍を韓国に変えればいいと言っていたことを拒否してた意味がわかりました。韓国籍をとってしまうと、北朝鮮にいる息子たちに悪いと、子どものことを良く考えてくれるリャンさんだなあと思いました。家族が離れて暮らすのは、人にとって一番つらいことだと私は思います。リャンさんが、海女の仕事で家を空けている間も、子どもたちは淋しかったことでしょう。つらいことがある中でみせる笑顔がすごく印象に残りました。

 いっぱい親せきがいすぎて、誰が誰だかわからなかった。「国籍を(朝鮮から)韓国に変えればいいじゃないですか」という質問に対し、リャンさんの答え「韓国人にはなれない」と言う言葉が印象に残った。おばあちゃんになっても、若い頃と変わらず、元気でいたリャンさんがすごいと思った。

海女のリャンさん 7/15日までロードショー−大阪

 長編ドキュメンタリー映画「海女のリャンさん」が6月18日から7月15日まで、大阪の第七芸術劇場でロードショーされる。

 問い合わせ=大阪・第七芸術劇場(大阪市淀川区十三本町1−7−27、サンポートシティービル6階、TEL 06・6302・2073)。

[朝鮮新報 2005.6.20]