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在日作家 李錦玉さんに「赤い鳥」文学賞 「広くて深い詩の世界」

日本の児童文学の最高峰第35回「赤い鳥文学賞」贈呈式。左が在日同胞詩人の李錦玉さん

 日本の児童文学の最高峰第35回「赤い鳥文学賞」贈呈式が1日、東京都豊島区のサンシャインシティプリンスホテルで開かれ、在日同胞詩人の李錦玉さんの詩集「いちど消えたものは」に贈られた。

 贈呈式では、「赤い鳥」を1918年に創刊した鈴木三重吉の長女・すずさんから賞状とレリーフ、賞金が贈られた。

 選考委員の高橋健さんが選考経過について説明しながら、李さんの受賞は児童文学者・松谷みよ子さんら選考委員6氏全員による満票で選ばれたと指摘。さらに「李さんの作品は自らの人生を重ね合わせた詩からなり、後半ではやさしくおおらかに子供の情景をうたう詩を集め、広くて深い詩の世界をつくりあげている」と称えた。

 李錦玉さんは受賞のあいさつで「在日2世として祖国の愛のもと、同胞コミュニティー、さらに生まれ育った日本で、たくさんの友情に恵まれた。これらすべてが私の作品を生み出してくれた。すばらしい賞を頂いたことを励みに今後も力まず自分らしい作品を書き続けたい」と語った。

 また、同作品に対して5月21日、日本児童文学者協会から三越左千夫賞が李錦玉さんに贈られている。

[朝鮮新報 2005.7.2]