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作文−運動会

 今年4月に高知から編入してきた、岡山朝鮮初中級学校中級部2年朴鍾基くんの日本語作文を紹介する。日本学校でずっと続けてきた野球ができなくなること、寮に男子が一人しかいないことなど、1年以上悩んだが、本人と両親の固い決意で編入してきた。まわりの心配も吹き飛ぶほど、今は毎日楽しく学校生活を送ってる。6月5日の運動会には、高知からOBの父母も含めたくさんの人たちが応援にきた。以下、日本語授業中に朴くんが書いた作文を紹介する。

 6月5日、ぼくはこの学校にきて初めての運動会に参加した。前の日の夜は、きっとおもしろい運動会になるだろうなという楽しみな気分と、日本学校とはどれだけ違うんだろうとか、ちょっとやりづらいな、みたいな不安とが混ざって、なかなか眠れなかった。そのため、当日は少し睡眠不足だった。運動会の日はとっても暑かった。入場行進の前からすでに汗ベタベタだったのだが、それだからこそなぜかやる気がよけいにでてしまった。そんなぼくの気持ちをよそに、とうとう運動会開始の音楽が鳴り始めた。入場行進の間、目の前の人だかりを見て、さすがにちょっと緊張した。日本学校の運動会と何かが違った雰囲気だったが、もうすでにハッスルしまくっていたのでどうでも良かった。競技が始まるとぼくはむちゃくちゃ熱くなった。その日の気温より熱かったかもしれない。でもそのわりに、徒競走とかではいまいち成果があがらなかったので残念だった。旗体操や組体操では、自分なりにけっこうできていたので良かった。失敗したらはずかしいなと思いながら、一つひとつ種類をこなしていくたびに冷や冷やしたが、今まで練習してきたのを十分に出すことができた。道具を片づけたり、忙しく走ったりしながらも、やっとのことで運動会が終わった。成績発表では、自分のいる青組が勝っていた。うれしかったけど、ぼくはこの学 校の初めての運動会を、苦労しながらも全校生徒で大成功に納められたことのほうがうれしかった。というよりおもしろかった。すごく楽しかった。この運動会はぼくの楽しかった思い出の一つになると思う。またみんなで一生懸命練習して、こんな運動会をもう一回したい。それに今回の運動会でがんばれたように、運動会以外の行事などもこの調子でがんばりたい。(朴鍾基、岡山朝鮮初中、中級部2年)

[朝鮮新報 2005.7.2]