6.15共同宣言5周年記念 在日同胞画家「洪永佑、高三権2人展」 「南の同胞の期待に応えたい」 |
ソウルと済州市で開催 民族的美意識 練達の作品
在日同胞画家の「洪永佑・高三権2人展」が、ソウル(10日から16日=鐘路区・ギャラリーアートサイド)と済州市(22日から28日=済州学生文化院)で開かれる。 6.15共同宣言5周年解放60年を記念して開かれるもので、主催するのは、統一祈願晩春文益煥先生記念事業と韓国民族芸術人総連合。
今年はじめ、故文益煥牧師夫人・朴容吉女史から洪さんに届けられた「ぜひ、ソウルで個展を」という熱い提案に応えたもので、2人の喜びは計りしれない。 2人展には洪さんの作品40点と高さんの作品30点が出品される。 2人は共に今年65歳。在日2世として、民族の情緒あふれる作品の創作に精魂を注いできた。洪さんは朝鮮画、高さんは油彩と異なるが、2人は共に確固とした独自な作風を築き上げてきた。
高さんは「日本生まれの2世だが、誰が自分の作品を見ても朝鮮人画家だと思われたい」という強いこだわりを持ち続けてきた。その集大成としてのソウル、済州展が、「南の同胞にどのように受け入れられるか、今から胸が高鳴る」と語った。 洪さんも、「伝統的な民族的美意識を描きだそうと努めてきたが、南の同胞たちにその民族の感性や情緒がどう映るのか、今から期待している」と語った。 美術評論家の針生一郎氏は、洪さんの画風について「李朝絵画や民画の装飾画の多彩な一面を受け継いでいる」と指摘、さらに山や川の間に描かれたおびただしい群衆や農民を主体とした牛市の光景などの作品について、伝統をふまえた練達の手腕であり、「新しい民画」を試みていると称えている。同氏は高さんの作品のテーマが「多くの牛、鳥とともにいる朝鮮農民男女群像だが、祭りに似た生活の喜びが作品に横溢している」と指摘する。 会期中、2人は現地入りする。(粉) [朝鮮新報 2005.8.3] |