top_rogo.gif (16396 bytes)

〈本の紹介〉 〈ワンコリア〉風雲録

 20年前の1985年8月15日、「解放」40周年を記念して朝鮮半島の統一と「アジア共同体」を目指すお祭り、「ワンコリアフェスティバル」が開かれた。以後、このイベントは毎年開かれ、祖国統一へのメッセージを発信し続けてきた。

 本書は、その20年間の歩みを在日コリアン3世の鄭甲寿さんがつづったもの。

 本には、在日コリアンとしての生い立ちと成長過程、「ワンコリアフェスティバル」を通してみる統一の夢、世界を舞台に活躍する在日コリアンへの思いなどが込められている。

 今年6月、鄭さんは平壌で開かれた6.15民族統一大祝典に参加した。5年前、金正日総書記と金大中大統領が握手をした順安空港に降り立ったときの心境をこう記している。「一番強かったのは、歴史の中に自分もいるという思いだった」。 統一のためにはできるかぎり多様な立場の団体、個人が、自由に意見を出し合い討論すべきと考える著者の思いがぎっしりつまっている。(鄭甲寿著)

[朝鮮新報 2005.8.23]