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〈本の紹介〉 「韓洪九の韓国現代史」

 南の盧政権による日韓条約時の交渉文書の公開は、内外に多くのセンセーションを巻き起こしている。

 日韓癒着などと厳しく糾弾され「侵略者と売国奴」の取引とまで言われたこの屈辱的な条約から40年。南では現代史の見直しが全面的に進められている。

 本書の筆者、韓洪九氏は、ゆがめられた歴史を正し、過去の清算と和解のための闘いの第一線に立つ研究者として知られている。

 親日派、歴代軍事独裁者らの行状をあますところなく暴露する一方、ベトナム戦争での韓国軍による民間人虐殺や華僑にたいする迫害事件の真相追及も徹底している。

 ナショナル・ヒストリーを語る時に陥る「自国の都合のいい話」ではなく、「当惑する過去と真しに向きあう時こそ、私たちは新しい未来を手にする」歴史家の高い志を吐露している。(平凡社)

[朝鮮新報 2005.8.31]