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〈11月−保健だより−〉 「姿勢が悪いとなぜいけないの」

背骨の数

 全部で24個の骨がつながってできています。

 ・首の部分の頚椎が7個
 ・肋骨とつながって胸を形づくる胸椎が12個
 ・腰を支える腰椎が5個です。
 (ほ乳類の背骨はみな同じで、キリン、ネコ、ゾウも24個の背骨を持っています)

背骨の形

 まっすぐではなく、ゆるくカーブしています。

 首と腰の部分は前に曲がり、胸の部分は後ろに反っています。

 横から見ると、アルファベットのSのような形です。

 このカーブこそ二本足で歩く人間だけのヒミツなのです。

背骨のカーブの秘密

 大きい脳を支えるためにできたのが、背骨のS字カーブです。

 脳の重さが一カ所に集中しないように、背骨がゆるやかなカーブになっています。

 一方、犬やネコなど4本足で歩く動物は、背骨が「C」の文字を横にしたように、上にゆるくカーブしています。

 実は生まれたばかりの赤ちゃんも背骨が「C」に近いのです。寝返りなどでカーブが作られ、一人歩きをするようになるとだんだん「S」の形に近くなるそうです。

S字カーブの良いことと悪いこと

 歩いたり、走ったり、ジャンプしたりした時の衝撃が脳に直接伝わらないようにしているのが、S字カーブの大切な役割です。しかし、

 ・ 背中を丸めて前かがみになったり
 ・ 机にもたれてほおづえをついたり
 ・ いすに浅く腰かけて足を前に投げ出したり

 こんな姿勢を続けていると、大切なS字カーブを支える筋肉が弱くなってしまいます。

 でも、体が育っている途中のみなさんなら今からでも正しい姿勢に変えれば筋肉も正しい方向へと元通りになる可能性があります。

S字カーブ保つ正しい姿勢

 耳たぶ、肩の中心、足の付け根の関節の真中、くるぶしが一直線になるような状態。

 悪い姿勢をからだが覚えこんでしまうと、おとなになってから、肩こりや腰痛に悩まされるかもしれません。

 子どもの間にちょっと楽をしたせいで、その後の長い時間を痛い思いで過ごすより、からだのできあがる今の時期に、ちゃんとした姿勢を覚えて元気に過ごす方がいいですよね。

(広島朝鮮初中高級学校 保健室講師 徐千夏)

[朝鮮新報 2005.11.4]