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神奈川・鶴見 民族教育発展のための金剛山歌劇団と学生たちの公演 情感あふれる舞台に感涙

同胞、学父母ら1000余人が観覧

金剛山歌劇団の舞踊「チャンゴの舞い」

 11月27日、横浜市鶴見区の鶴見会館大ホールで「民族教育発展のための金剛山歌劇団と学生たちの公演」(主催=金剛山歌劇団鶴見公演実行委員会、後援=横浜市鶴見区、神奈川新聞社、テレビ神奈川、横浜市教職員組合、日本・朝鮮文化交流会)が行われた。来年、神奈川県にあるすべての初級学校は創立60周年、中高級学校は創立55周年を迎える。公演は、厳しい状況の中でも神奈川県の民族教育を守り、より発展させようと催されたもの。会場には総連神奈川県本部・鄭喜Q委員長はじめ、1000人を超える同胞、学父母、学生たちが訪れた。鶴見地区での金剛山歌劇団公演は16年ぶり。

鶴見初級学校生徒による「デンデン太鼓の舞い」

 第1部を飾ったのは、神奈川県にある4つの朝鮮学校の生徒たち約100人の芸術公演。さる11月、大阪で開かれた在日朝鮮学生芸術コンクールで優秀作品に選ばれた神奈川朝鮮初中高級学校高級部吹奏楽部の合奏「鳳凰」をはじめ、重舞「デンデン太鼓の舞い」(鶴見初級)、民族器楽重奏「トングランテン」(南武初級)、群舞「走れ! われらの列車、統一のレールに乗って」(川崎初級) など、民族情緒にあふれ、学校生活と祖国統一への希望を表現した歌と踊り、演奏、7作品が披露された。

 第2部金剛山歌劇団の公演では、舞踊「5太鼓の舞い」、男性独唱「わが国」(李康樹)、人形の踊り「芙蓉堂の愛」、男性独唱「父親の気持ち」(功勲俳優、李栄守)、群舞「農夫の舞い」など個性豊かな8作品が上演された。また、神奈川県出身の歌手・金成在さんとチャンセナプ奏者・李文基さんが紹介され、会場は大いに盛り上がった。

拍手を送る観客たち

 フィナーレでは、出演者全員が舞台に立ち、「アリラン」を合唱。客席からは割れんばかりの拍手が鳴り響いた。

 金剛山歌劇団の出演者たちに、小堀卓・鶴見区長、日本・朝鮮文化交流協会、I女性会議神奈川、女性同盟鶴見支部常任委員会、鶴見朝鮮初級学校父母会から花束が贈呈された。

 公演を観た在日1世の同胞女性は、「学生公演を観て涙が出た。子どもたちの力強い歌声は私たちの力。金剛山歌劇団の公演も本当にすばらしかった」と語った。

鶴見初級学校体育館で行われた打ち上げ会

 梁寿香さん(22)は「久しぶりに朝鮮の文化に接してうれしかった。歌や踊り、言葉などを身につけられる環境は貴重だし、このような公演をできることもすばらしいと思った。金剛山歌劇団の公演も、伝統的なものと現代的なものとが織り交ぜられていて大変良かった」。

 黄玉順さん(55)は、「あらためて民族教育の大切さを実感した。これからも民族教育を守っていくためにがんばらなくては。歌劇団も、同胞たちの力になる公演を今後も続けてほしい。がんばって」と語った。

 横尾宏保さん(35)は、「初めて金剛山歌劇団の公演を見たが、ゴージャスでとてもすばらしかった。朝鮮の民族衣装、音楽、舞踊はとてもきれいで見ごたえがあった。学生公演もすばらしかった。子どもの頃から朝鮮文化を身につけるのは、民族性の持続、継承という意味で大変重要なことだと思う。朝鮮学校における民族教育の重要性をあらためて感じた」とエールを送っていた。

 公演終了後、実行委員らが金剛山劇団員を鶴見朝鮮初級学校に招き、夜遅くまで打ち上げ会が開かれた。(金潤順記者)

[朝鮮新報 2005.12.1]